AmiVoice CLx

（株）アドバンスト・メディアは，医療・介護向けのクラウド型音声入力サービス「AmiVoice CLx（アミボイス シーエルエックス）」を1月15日（木）より販売開始する。いつでもどこでも，話すだけでスピーディーに診療録や介護記録の作成ができる。

●背景

医療分野におけるクラウドサービスは，2010年2月に厚生労働省の「診療録等の保存を行う場所について，の一部改正について」という通知により，民間企業が保有するデータセンターへの外部保存が可能になったことから，本格的な提供が開始された。加えて，東日本大震災で発生した津波災害による医療カルテの喪失問題をきっかけに，昨今積極的にクラウドサービスを取り入れる医療機関が増えつつある。今後も，医療分野のクラウドサービス市場は伸長し，2020年には1928億円まで成長する^※1と予測されている。

アドバンスト・メディアは，2002年より音声認識を活用した医療用の音声入力システムをパッケージソフトウェアとして提供してきた。95%を超える高い認識率によって，入力速度アップと作業負担・身体的疲労の軽減に役立つ事が評価され，これまで4,803施設^※2に導入されており，この分野のオンリーワン製品となっている。

今回，音声入力機能をクラウド型サービスとして1月15日より販売開始する。新サービス「AmiVoice CLx」は従来のパッケージソフトウェアに比べて，利用しやすい料金体系と簡単導入の手軽さが特徴。時と場所を選ばずに入力・閲覧を行う事ができるため，より正確でスピーディーな診療記録や介護記録の情報連携が可能となる。他のシステムと併用する事で，医療情報の保全は勿論，医療機関ごとの重複診断の防止や，医師のセカンドオピニオンとの情報共有など，円滑な医療サービスの促進に寄与する事が期待される。

●AmiVoice CLxの概要

AmiVoice CLxは，マイクに向かって話すだけで簡単に医療記録を作成できるクラウド型の音声入力サービス。院内や介護施設などの限られた環境だけでなく，関連施設，自宅，出張先など，場所を選ばず，診療録や介護記録を作成する事ができる。ブラウザからログインし，サーバーに蓄積された音声データを再生する事も可能。

●特長

1．音声入力で業務効率化。作業時間・残業・人件費・疲労を削減
音声入力は，キーボード入力と比較して，3倍早い入力が可能。入力時間の短縮により，残業時間・人件費の削減が見込まれる。マイクに話すだけで簡単に入力が出来るため，キーボードが苦手な人でもスムーズに電子化に移行する事が可能である。

2．クラウド活用で，どこからでもアクセス可能
院内，介護施設，関連施設，自宅，出張先など，場所を問わずにどのPCでも使用できる。複数のPCにインストールしても料金は変わらない。

3．オンプレミスサーバー(自社運用型)にも対応
アドバンスト・メディアのクラウドサーバーでの使用に加えて，病院内にサーバーを設置するオンプレミスサーバー（自社運用型）にも対応。

4．4つの専門辞書の切り替えが可能
契約に応じて，カルテ・放射線・病理・介護の4つの専門辞書を切り替える事が可能。医療専門用語を標準搭載しており，95%（同社調べ）を超える高い認識率を誇る。

辞書名：辞書の用途
カルテ：各診療科対応の汎用医療辞書
放射線：単純X線撮影 / CT / MRI / 血管造影などの画像診断に特化した辞書
病理：病理検査での組織診や細胞診の用語に特化した辞書
介護：介護と医療の連携に特化した辞書

5．声の事前登録が不要
使用する人の声や話し方の特徴を事前に学習させる必要がない，不特定話者対応の音声認識エンジンAmiVoiceを搭載。自動音響学習機能により，使えば使うほど認識率が向上する。

6．単語登録機能・テンプレート登録機能を搭載
単語登録機能を使用することで，人名や病院名など特定の固有名詞の認識が可能になる。また，定型文や雛形文書をテンプレートとして登録することで，長文や複雑な表現をキーワードで呼び出すことができる。

7．さまざまなアプリケーションとの高い親和性を実現
最新OS下でも，電子カルテ・介護支援システムをはじめとする，さまざまなアプリケーションと高い親和性を実現する。

<sup>※注釈:
1.シードプランニング2011年「医療分野におけるクラウドコンピューティング活用の現状と方向性」より
2. 2014年9月末現在</sup>