ペリビューソフトティシューリトラクター

人工心臓弁と血行動態モニタリング技術の世界的リーダーであるエドワーズライフサイエンス社の日本法人，エドワーズライフサイエンス（株）（以下エドワーズ）は，「ペリビューソフトティシューリトラクター」を，全国の医療機関に向けて発売開始した。

本製品は，低侵襲^※1の心臓手術の際に，肋骨の間の開胸部に挿入して組織を広げるために使用する。執刀医はこれにより，胸腔内組織への視野を確保し，手術部位へのアクセスが可能となる。

●ペリビューソフトティシューリトラクターの特徴

• 手技に応じて3つのサイズから選択可能
• 体の表面に露出するタブやフィルム部位の高さが低いため，執刀医の視野や手術器械の動きを妨げない
• 基部リングは非常に柔軟で，胸腔内への挿入が容易
• 金属開胸器なしでの胸腔内アクセスも可能

同社代表取締役社長の加藤幸輔氏は，次のように述べている。
「心臓外科手術の場においても，患者さんからの低侵襲治療へのニーズは徐々に高まっており，本製品のような機器が使用される治療が増えてくると予想されます。エドワーズは心臓弁膜症^※2の治療をリードする企業として，最先端の治療に必要な医療機器を臨床の現場にお届けすることで，患者さんが元気な日常生活を取り戻すサポートをすることを目指しています。」

^{※1　低侵襲とは：治療を行ううえで，患者さんの体にかける負担の度合いが低いこと。たとえば胸骨を完全に切開して心臓を手術するのは侵襲が高く，ソフトティシューリトラクターなどを使用して，小さな切開部分から心臓を治療するのは「低侵襲」となる。
※2　心臓弁膜症とは：心臓にある弁に障害が起き，本来の役割を果たせなくなった状態。弁の開きが悪くなり，血流が妨げられる「狭窄」と，弁の閉じ方が不完全なために血液が逆流してしまう「閉鎖不全」がある。 参考：心臓弁膜症サイト（http://www.benmakusho.jp/ ）}