GEヘルスケア・ジャパン,CT「Revolution EVO」,プローブ「L4-12t-RS」が2014年度グッドデザイン賞を受賞
2014-10-9
Revolution EVO
(レボリューション・エボ)
GEヘルスケア・ジャパン(株)は,2014年9月に発表した,低ノイズ設計により被ばくと造影剤の低減を両立したCT(コンピューター断層撮影装置)「Revolution EVO(レボリューション・エボ)」と手持型体外式超音波診断用プローブ「L4-12t-RS」の2製品が,本年度のグッドデザイン賞を受賞したことを発表した。
■受賞製品:「Revolution EVO(レボリューション・エボ)」
Revolution EVOは,2025年型医療モデルで高度急性期を目指す医療機関のニーズに対応するために,最大の満足を提供できるCT群(総称:Revolution Family)の1機種として,2014年9月24日(水)に発売された。
高度化する医療,多様化する病院ニーズの中で,これまで大学病院などアカデミック・レベルでのみ使われていたハイエンド機種の高画質と,ルーチン検査で求められるハイ・スループット,低被ばくによる安全性,高い経済性などを併せ持つ装置が求められてきた。これまで研究者レベルで求められていた最高画質CTを,より広く多くの患者さんのルーチン検査に役立てるため,最新画像再構成技術ASiR-Vと,臓器ごとに線量を制御する低被ばく技術,さらに臨床現場で培った高い操作性をコンパクトなサイズの中に融合した。 アカデミック・レベルの高画質,検査効率は従来機の約40%,被ばく線量は最大82%まで削減(同社比)。さらに省設置スペース設計,省エネルギー性能を併せ持つハイ・パフォーマンスCTである。
医療プロフェッショナルの現場に向けたハイエンドな画質に加え,効率的なワークフローの実現をコンセプトにデザインされたRevolution EVOは,検査ワークフローを詳細に分析し,タッチパネル操作が向くもの,フィジカルな操作が必要なものを分類,ワークフローごとの操作者の立ち位置,姿勢などを考慮して各操作系のデザインを最適化した。 タッチパネル・ディスプレイでは患者名や検査情報を表示し医療過誤を防ぐほか,ワンタッチで患者ポジショニング選択などができる。また検査前にガイダンス・ビデオを流すことで患者さんの不安を軽減します。 ディスプレイ下面には,患者さんに検査中の息止めタイミングを知らせる専用のブレスナビ・ディスプレイを設け,より快適で精度の高い検査を可能にしている。 また,救急や付き添いを必要とする患者さんの為に,通常のコンソール操作なしにガントリー操作のみでスキャンまでできるインルーム・スキャン機能を搭載した。 患者テーブルは病院ニーズに合わせた撮影距離1700mmと2000mm,さらに高耐荷重タイプが選択できる。
デザインを担当した同社グローバルデザイン室,リード・インダストリアル・デザイナーの松村清志氏は「容易でストレスのない操作性の実現により操作者の負担を軽減し,これまでの機器中心の検査から,より患者さん中心の検査へとシフトできる装置を目指しました。 ソフトな外観の中に,引き締まった黒とシルバーのアクセントを配することで,高い技術力と信頼性を表現しました」と述べている。
<審査委員の評価>
CT検査のワークフローを分析し,操作系の配置や表示内容の最適化を図っています。同時に,ガイダンス・ビデオや,息止めタイミングを知らせるブレスナビを設けることで,患者の負担と不安の軽減を図っていることが伺えます。
■受賞製品:「L4-12t-RS」
超音波検査は通常片方の手でプローブを持ち,もう片方の手で本体キーボードを操作する。術者の両手がふさがる穿刺手技や,装置から離れた部位を検査の場合,本体キーボードの操作は助手の手を借りる必要があった。 このような現場では助手の代わりとなる「第三の手」の機能が強く求められていた。
2014年5月,汎用超音波画像診断装置 LOGIQ e Premiumとともに発表されたL4-12t-RSプローブ(超音波画像診断診断探触子:超音波診断装置のセンサー部分)は,プローブ自体に操作ボタンを設けることで,これまで本体キーボードで行っていた操作をプローブ側からワンタッチでコントロールすることを可能とした。 これにより,術者の両手がふさがるエコーガイド下での穿刺やダイナミックスキャン,装置本体から離れた部位(下肢静脈等)の検査など,これまで助手のサポートが必要だった検査が術者一人で容易に行える。4つのボタンには術者のニーズに合わせ,25種にも及ぶ豊富な機能を自在に設定でき,縦に2つ並んだボタンの片方には表面突起が施され,シースを被せた上からでも指先で容易に識別できる。 ボタンとハウジングは一体成型されており,清掃性に優れ,感染症を予防する。
また,プローブの持ち方は診療科目,国,地域などにより,右手持ち,左手持ち,縦持ち,横持ちと様々です。各国の術者の持ち方を観察し,それぞれの持ち方で指先が自然とボタンの位置に来るデザインを目指した。
この製品のデザインを担当した松村清志氏(前出)は,「超音波の術者にとってプローブの操作は,検査の質を左右する極めて繊細な技です。プローブを微妙に操作しながら,必要なタイミングで瞬時にボタンが押せること,かつ誤操作や,画像劣化につながるボタン操作時のぶれを抑えること。医療プロフェッショナルからの困難な要求を高いレベルで実現することを目指しました」と述べている。
<審査委員の評価>
これまで超音波検査では,片手でプローブを把持し,もう片方の手で本体のキーボードを操作しなければなりませんでした。当超音波画像診断探触子は,プローブに操作ボタン設けることで片手操作を可能にし,空いた手で別の作業ができる,検査装置から離れた部位の検査も容易にするなど,術者に自由度を提供。本体が左右対称にデザインされているため,左右どちらの手で持ってもフィット感が得られました。縦に二つ並んだボタンの一方にはレリーフが施されているため,触感に頼ったボタン操作も可能。ボタンとハウジングは一体成型されており隙間がないことから,雑菌等の付着を回避できると同時に,清掃性の高さも感じられました。
<同社の歴代グッドデザイン賞受賞製品>
2012年 心電計 「MAC600」
2011年 超音波診断装置 「Vscan」*1
超音波診断装置 「LOGIQ S8」
2010年 CT 「Optima CT660 Pro」
2008年 超音波診断装置 「LOGIQ E9」
超音波診断装置 「LOGIQ P6」
2006年 MRI 「シグナエコースピード」
CT 「BrightSpeed」
*1:Vscanは,2011年,同社初となるグッドデザイン金賞(経済産業大臣賞)受賞
●問い合わせ先
GEヘルスケア・ジャパン(株)
コミュニケーション本部
ブランチャード/松井
TEL 0120-202-021
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