ソニーは，HD（1280×720p）/SD（720×576i）入力に対応し，内蔵HDD（500GB）に最長約348時間の長時間記録が可能な超音波装置向けのメディカルレコーダー2機種「HVO-550MD」，「HVO-500MD」を発売する。両機種は，メディカル向けのDVDレコーダー「DVO-1000MD」の後継機種で，新たにネットワークでの画像データ転送機能を搭載した。

また新たにビデオ信号入力やコンピュータからのデジタル画像入力に対応した，主に超音波装置向けのメディカル用ハイブリッドグラフィックプリンター「UP-X898MD」と，シングルからマルチサイズまで様々なプリント形式と簡単画質調整機能で利便性を向上させたX線装置などの外科用装置の接続に最適な，ハイブリッドグラフィックプリンター「UP-991AD」を発売する。

ソニーは，1980年代より医療現場の周辺機器であるレコーダーおよびプリンター，モニターなどの開発，製品化に取り組んでおり，映像技術の進化にあわせた商品群を提供し続けている。近年は，医療現場における様々な映像装置において，急速にアナログからデジタルへの置き換えが進んでおり，超音波装置向けのレコーダーやプリンターにおいても，各装置メーカーがデジタル化を加速させている。ソニーは，中長期に成長を目指す事業領域の一つであるメディカル事業において，デジタル化や高画質化に対応していくだけでなく，継続的に操作性の向上をはかるなど，レコーダーやプリンター，モニターなど医療現場の周辺機器の製品ラインナップをさらに強化していく。

●メディカルレコーダー「HVO-550MD」「HVO-500MD」の主な特長

1. 高画質動画を記録
HD（1280×720p）とSD（720×480i/720×576i）に対応し，超音波診断装置などの画像を高画質で記録/再生することが可能。

2. 外部メディアに同時記録が可能
検査時の映像を，内蔵HDDへリアルタイムで記録するとともに，内蔵DVDドライブ（「HVO-550MD」のみ）やUSB HDD，USBメモリへ同時保存が可能。同時記録は，内蔵HDD＋1つの外部メディアへの記録となる。また，内蔵HDDに保存された映像を，後で外部メディアに書き出すことも可能。

3. 記録ファイル形式を選択可能
再生環境に合わせて，記録ファイル形式をMP4またはAVCHDから選択可能。
・PCで再生する場合：MP4形式
・民生用再生機で再生する場合：AVCHD形式

4. ネットワーク経由でファイル転送
院内のネットワーク経由で，検査室からPCやサーバーへ直接録画データを送信（CIFS）でき，外部記録媒体を介さずに，画像データの保存が可能。

●ハイブリッドグラフィックプリンター「UP-X898MD」「UP-991AD」の主な特長

1. ビデオ入力，デジタル入力に対応
ビデオ信号に加え，Hi-Speed USB（USB 2.0準拠）に対応したUSB 端子（タイプB）を装備しており，コンピューターからのデジタル画像のプリントにも対応している。ビデオ機器からのプリントとコンピューターからのプリントには，特別な切り換え操作は必要ない。

2. USB フラッシュメモリーへの画像保管
Hi-Speed USB（USB 2.0 準拠）のUSB 端子（タイプA）を装備しており，USB フラッシュメモリーにプリン ト済み画像の記録を行うことができる。

3. 操作性を向上
前面のLCDパネルが大きくなり，メニューが見やすくなった。メニュー操作やプリンター設定に使用 するジョイスティックを新たに搭載し，直感的でスピーディーな操作が可能。また，オートロックモードにより誤作動を防止する。

4. 高速プリント
実印画時間約1.9秒/1画面（A7サイズ）で高画質プリントができる。（「UP-X898MD」のみ）

5. 長尺プリント
デジタルプリントは長さ600mmまで対応している。（「UP-991AD」のみ）

6. 様々なプリント形式
「シングルピクチャーモード」「サイド（横）モード」「リバースモード」「マルチピクチャーモード」に対応している。

7. 簡単画質調整機能
画質調整メニューのパラメーターを変更した画像を1枚のプリントに行うことで，最適な調整値を選択することができる。（「UP-991AD」のみ）