オリンパス,気管支ビデオスコープ「BF-P190/290」「BF-XP190/290」の4機種を発売
〜肺末梢部における肺がんなどの観察・診断性能を向上〜
2014-4-10
EVIS LUCERA ELITE 気管支ビデオスコープ
OLYMPUS BF-P290
オリンパスメディカルシステムズ(株)は,肺末梢部の気管支鏡検査に対応する極細の気管支鏡を2014年4月から日本と欧州で発売し,順次その他地域でも発売する。
気管支鏡は,口や鼻から挿入して肺や気管支の病気を観察・診断するための内視鏡。気管支は奥に行くほど細くなっており,その末梢部へアプローチするためには,極細の気管支鏡が使用される。今回発売する製品は,新開発の超小型CCDを先端部に搭載しており,極細の内視鏡でありながら,従来品よりも一段と良好な画質で,観察性能の向上を狙った。また,分岐が多く複雑な構造の気管支でも術者の思う方向へ内視鏡を進められるよう挿入部回転機能を搭載し,かつ先端部の湾曲角度を向上させた。これにより,肺末梢部への挿入性向上や,術者の意図する部位の組織採取が簡便になるなど処置性の向上も期待できる。
●発売の背景
近年,CTの性能向上及び検査数の増加により,気管支の末梢部分に発生する小型病変が見つかる機会が増加している。病変が悪性であることが疑われる場合には,気管支鏡検査やCTガイド下経皮肺生検による組織生検が実施され,確定診断が行われている。
気管支鏡検査において,肺末梢部へアプローチする際は通常3~4mm程度の極細の気管支鏡が使用されるが,より高画質での観察が可能な内視鏡が求められていた。今回,このような術者からの要望に応えるため,細さと高画質を両立させた新しい気管支鏡を発売する。
●主な特長
1. 新開発の超小型CCD搭載で,極細の内視鏡ながら高画質観察に期待
内視鏡先端部に新しく開発した超小型CCDを搭載したことで,従来品よりも一段と画質が向上。「BF-P290」と「BF-P190」は先端部外径4.2mm,「BF-XP290」と「BF-XP190」は3.1mmの細さで肺末梢部へアプローチし,肺がんなどの病変に対する観察・診断性能の向上が期待できる。また,先端部外径3.1mmの2機種は,小児患者への使用も想定される。
2. 挿入部回転機能の搭載により,内視鏡の挿入性や処置性が向上
内視鏡の挿入部を左右に最大120°まで回転することができる機能を搭載した。従来は,術者自身が内視鏡を握る手の手首や体をひねったりすることで肺末梢部へのアプローチを試みていたが,より自然な体勢でのスムーズな挿入が期待でき,また術者の意図する部位の組織採取が簡便になるなど処置性の向上も期待できる。
3. 先端が210°まで湾曲可能となり,肺末梢部へのアプローチ性が向上
従来の気管支鏡では湾曲角度は180°であったが,本製品では210°へ大きくなった。上記2の機能との組み合わせにより,肺上葉(肺の上部)気管支への挿入性の向上が期待できる(図参照)。
●問い合わせ先
オリンパスメディカルシステムズ(株)
内視鏡お客様相談センター
TEL 0120-41-7149
http://www.olympus.co.jp/