フィリップス,「Ingenuity TF PET/CT」シリーズ2機種を発売
〜フィリップスの先進CT逐次近似応用画像再構成「iDose4」と,独自のTime-of-Flightテクノロジー「Astonish TF」を搭載し,高画質,低被ばく,検査効率の向上を実現〜

2013-11-7

核医学(PET,PET/CT,SPECT,SPECT/CT)

フィリップス・ジャパン


Ingenuity TF PET/CT

Ingenuity TF PET/CT

(株)フィリップス エレクトロニクス ジャパン(以下 フィリップス)は,11月8日より新型PET/CT装置「Ingenuity TF PET/CT」(インジェニュイティー・ティーエフ・ペットシーティー)シリーズ(64スライスCT/128スライスCT)の2機種の販売を,(株)日立メディコを通じて開始することを発表した。

「Ingenuity TF PET/CT」シリーズは,フィリップスが独自に開発した先端技術Time-of-Flight*2(タイム・オブ・フライト 以下ToF)テクノロジー「Astonish TF」*3(アストニッシュ・ティーエフ),第4世代の逐次近似法として開発されたCT低被ばく技術「iDose4*1(アイドーズ・フォー),金属アーチファクト抑制技術「O-MAR」(オー・エムエーアール),そして再現性の高い操作環境を届ける新しい操作インターフェース「iPatient」(アイ・ペイシェント)など,フィリップスが独自に開発したイメージング技術の全てを融合した,フィリップスのPET/CT装置として最上位機種となる最新ハイエンドPET/CTシリーズである。フィリップスはこの「Ingenuity TF PET/CT」シリーズで,臨床現場の求める高画質と低被ばく,検査効率の向上を実現する。
国内初年度の販売目標台数は2機種合わせて約10台を見込んでいる。

●「Ingenuity TF PET/CT」シリーズの主な特長

1. 高画質

  • 「Astonish TF」テクノロジーにより,従来のNon-ToF画像に比べ,最大30%のコントラスト分解能が向上*4。呼吸同期を組み合わせた4D-ToFでは,最大50%のコントラスト分解能の向上を実現*4。また,新たに開発されたPoint Spread Function(PSF)技術*5との組み合わせにより分解能を向上する。
  • 金属アーチファクト抑制技術「O-MAR」により,金属アーチファクトによる画像欠損を抑え安定した画像を提供する。

 

2. 低被ばく

  • 「Astonish TF」テクノロジーにより,Non-ToF装置に比べ最大5倍の感度*6 を有する。
  • 逐次近似法を応用した「iDose4」によりCTの被ばく線量を最大80%*4 抑えることが可能。

 

3. 検査効率の向上

  • 「Astonish TF」テクノロジーにより,従来装置と比較して約半分の時間で検査が可能*4
  • 新たに搭載された「iPatient」により,様々な状況に合わせたプロトコルをカード化,検査効率を向上する。
  • QC(クオリティ・コントロール)ワークフロー,システム起動/シャットダウン,位置合わせQCなどの業務の効率化を実現。
  • 組み合わせて使用されるサーバー型解析ワークステーション「IntelliSpace Portal」(インテリスペース・ポータル)では,PET装置,CT装置,SPECT装置,MRI装置などの画像を同一プラットフォーム上で処理でき,操作性が向上する。

 

Ingenuity TF PET/CTで撮影した全身画像 左:従来法で画像再構成したCT画像 中:iDose4で画像再構成したCT画像 右:PET画像をフュージョンさせた画像

Ingenuity TF PET/CTで撮影した全身画像
左:従来法で画像再構成したCT画像
中:iDose4で画像再構成したCT画像
右:PET画像をフュージョンさせた画像

 

*1 「iDose4」は逐次近似法を応用し,画質を維持したまま被ばく線量を最大80%*4 低減する第4世代の逐次近似法を用いた画像再構成法ユニット。従来法に比べ大幅に画像ノイズを低減し高分解能画像が取得でき,CT特有のアーチファクトも抑制できる。またRapidView IR(ラピッドビュー・アイアール)という新しいリコンストラクターを搭載することにより,逐次近似再構成法の課題とされてきた画像再構成時間が長くなる問題を解決し,従来と変わらないワークフローを実現する。
*2 「Time-of-Flightテクノロジー」は,検出された同時計数線の両サイドに到達した「時間差」を計測することでイベントの発生場所をある程度絞り込むことができる。したがって,発生源と考えられない場所に余分な信号がなくなるため,バックグランドノイズが大幅に減少し,高画質を実現することができる。
*3 「Astonish TF」はフィリップスが独自に開発したToFテクノロジーで,従来の4倍の画像再構成速度で極めて優れた画像を提供する。
*4 同社従来製品との比較。
*5 Point Spread Function(PSF)は,同時計数線が検出器に斜めに入射することで生じるボケをあらかじめ計測されたボケの程度で補正することにより,空間分解能の改善を実現することができる。
*6 体格によっては9倍の感度を実現。通常の体格では約3倍。同社従来製品との比較。

 

●希望販売価格
64スライス 15億円~
128スライスが18億円~
(税込,仕様により異なる)

●問い合わせ先
(株)フィリップス エレクトロニクス ジャパン
ヘルスケア事業部 お客様窓口
TEL 0120-556-494 / 03-3740-3213
http://www.healthcare.philips.com/jp_ja/

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