政府は6月18日,「強い経済」の実現に向けた戦略を示した『新成長戦略〜「元気な日本」復活のシナリオ〜』を閣議決定した。密接に関連し合う,経済・財政・社会保障の一体的な立て直しに取り組むとしている。
新成長戦略では, 2020年までに達成すべき目標と施策を7つの戦略分野について示している。その中の1つにライフ・イノベーション(医療・介護分野革新)が挙げられており,2020年までに医療・介護・健康関連サービスの需要に見合った産業育成と雇用を創出し,新規市場約50兆円,新規雇用284万人を創出することを目標に掲げている。そのための具体的な施策として,(1)日本発の革新的な医薬品,医療・介護技術の研究開発推進,(2)アジアなどの海外市場への展開促進,(3)バリアフリー住宅の供給促進,(4)不安の解消,生涯を楽しむための医療・介護サービスの基盤強化,(5)地域における高齢者の安心な暮らしの実現に取り組むとしている。
また,経済成長に特に貢献度が高いと考えられる施策は,国家戦略プロジェクトとして進められる。ライフ・イノベーション分野では,がんや認知症などの重点疾患ごとに専門医療機関を中心としたコンソーシアムを形成し,研究費や人材を重点的に投入するほか,先進医療に対する規制緩和を図るなどする。また,外国人患者の受け入れによる国際医療交流を進めるとしている。
なお,「新成長戦略」の詳細は下記URLから参照可能である。
http://www.kantei.go.jp/jp/sinseichousenryaku/sinseichou01.pdf |