遠隔画像診断支援サービスの「Tele-RAD」は,病院・診療所から送られてきた画像を同社のグループプラクティスに参加する放射線科医が読影するというもの。依頼施設が撮影した画像とPDF化した読影依頼書をドクターネットに送信すると,同社のオペレータがチェックし,サブスペシャリティごとに振り分ける。読影医は依頼画像を読影し,同社を介して依頼元へレポートとして戻される。依頼側は同社を介して放射線科医に問い合わせなどができ,インタラクティブな遠隔画像診断が行える。画像データは同社のデータセンターを用い,セキュアな運用が可能。また,読影の際は,アプリケーションサーバを用いて同社の画像配信・レポーティングシステム「Flex view」を使用するので,放射線科医はインターネット環境さえあれば,どこにいても読影ができる。
同サービスには現在,専門医の認定を受けた約120名の放射線科医が参加しており、質の高い画像診断を提供する。これまでは,常勤の放射線科医が不在の施設から依頼を受けることが多かったが,最近では画像診断管理加算2の算定やモダリティの高性能化によるデータの増大などを背景に,放射線科医がいる施設からの依頼も増えているという。また,健診施設を持つ医療機関から大量に発生する健診・検診画像の読影依頼があるなど,ニーズが高まっているということだ。
Tele-RADの仕組みを用いたものが「Cyber PACS」である。地域中核病院と診療所との連携や,読影会社を新設し遠隔画像診断を行う場合に,ドクターネットのデータセンターを用いるもの。サーバやネットワークインフラのイニシャルコストだけでなく,サポートやメンテナンスなどのランニングコストが削減できる。さらにセキュリティ対策といった運用面の負担も軽減することが可能になる。 |