RSNA2014 東芝 - CT
新型検出器“PUREViSION Detector”など「Aquilion ONE/ViSION Edition」搭載の最新技術をアピール
2014-12-4
検出器やソフトウエアの進歩が進む
Aquilion ONE/ViSION Edition
RSNA 2014[第2日目:12月1日]
Toshiba Medical Systems(東芝メディカルシステムズ)は今回,Area Detector CT「Aquilion ONE/ViSION Edition」を展示するとともに,新開発の検出器“PUREViSION Detector”を発表。ブース内で東芝の“Leading Innovation”を紹介する“The Innovation Experience”コーナーにおいて展示した。また,Aquilion ONEシリーズに搭載されるソフトウエアがVersion 7.0へと進化したこともアナウンスされ,会場内でプレゼンテーションを行った。
マルチスライスCT全盛の中,RSNA 2007で発表され,世界中の注目を集めた320列Area Detector CTのAquilion ONEは,その後も着実に進化を続け,2012年には第二世代のAquilion ONE/ViSION Editionが発表された。ハードウエアの設計を見直し,ガントリの回転速度が0.275s/rot,78cmのガントリ開口径といった大幅な仕様変更が行われ,臨床現場にさらに有用な情報を提供できるようになった。
今回のRSNA 2014で発表されたPUREViSION Detectorは,東芝GOSシンチレータの活性添加剤であるPr(プラセオジム)の最適な化合組成による光出力の最大化と,東芝独自の精巧な極小切断(マイクロブレード)技術による素材損傷の低減で光出力を従来の検出器から40%向上。Prの添加により発光減衰時間が短くなり,高速撮影と高解像度化を可能にする。また,DASは,回路の設計を見直し従来の約半分の大きさにすることで,同社64列CTと比較して最大28%の電気ノイズ低減を実現できる。
一方,最新のソフトウエアであるVersion 7.0は,動態情報の計測や解析をするアプリケーションが搭載されたほか,心臓検査におけるブレを補正する画像再構成法が搭載され,高心拍の被検者でも検査を実施することが可能となる。逐次近似応用再構成法のAIDR 3Dも改良が加えられた。これらの新たに搭載されたソフトウエアの総称を“Functional Suite”と言う。具体的には,“4D脳動脈形態計測” “4D気管支トラッキング” “4D骨関節計測” “Adaptive Motion Correction” “AIDR 3D Enhanced”がある。
4D脳動脈形態計測は,未破裂動脈瘤の術前評価に使用する。瘤の形状を自動計測してパラメータを算出し治療選択を支援するほか,未破裂動脈瘤の破裂リスク予測なども可能。4D気管支トラッキングは,気管支の自動抽出と位置合わせを行い,任意の断面で4Dでの観察ができる。4D骨関節計測は,骨と関節の移動距離,角度変化を計測,解析してその経時変化をグラフで示すといったことも行える。Adaptive Motion Correctionは,冠動脈や心臓の動きを推定して補正することで,モーションアーチファクトを抑え,時間分解能を向上させる。また,AIDR 3D Enhancedは,従来のAIDR 3Dに新たに粒状性と空間分解能をコントロールするNPSモデルを搭載した。
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