RSNA2014 シーメンス - CT
1管球でのTrue Dual Energyを可能にするTwinBeam Dual Energyを発表
2014-12-3
低被ばくで造影剤を削減した検査が可能な
2管球タイプのフラッグシップ「SOMATOM Force」
RSNA 2014[第2日目:12月1日]
Siemens Healthcare(シーメンス)のCTゾーンでは,「SOMATOM Force」が今回も展示された。昨年のRSNA 2013で発表された2管球タイプのフラッグシップCTである「SOMATOM Force」は,2014年4月から日本でも発売されている。新開発X線管“VECTRON”による低電圧撮影,“StellarInfinity Detector”と0.25sの高速回転ガントリによる高速・高画質で造影剤を低減した検査を可能にしたSOMATOM Forceは,米国の放射線関連情報サイトであるAuntMinnie.com(http://www.auntminnie.com )において,2014年の“Best New Radiology Device”を受賞した。
さらに,SOMATOM ForceなどのDSCTで採用されているX線スペクトラムを最適化するフィルタリング技術を生かして,シングルソースCTでも2管球タイプと同様のDual Energyを可能にする“TwinBeam Dual Energy”を発表した。1つのX線管球とX線焦点で,フィルタリングを行うことで低エネルギーと高エネルギーの2つのスペクトラム(ビーム)を生成してスキャンが可能になる。
シーメンスでは,True Dual EnergyをめざしてデュアルX線管搭載型CTのSOMATOM Definitionをいち早くリリースし高い評価を受けてきたが,TwinBeam Dual Energyは,Dual Energyのさらなる普及のため,シングルソースCTでも1回の照射でDual Energyの撮影を可能にする技術として新たに開発された。SOMATOM Definition EdgeとSOMATOM Definition AS+に搭載可能である。すでに,TwinBeam Dual Energyが可能な管球を搭載したCTが世界で4施設で稼働中であり,臨床例も報告されている。1回の照射で同時収集が可能なDual Energyのため,2管球で使用していたアプリケーションをそのまま使用できる。特殊な検査ではなくルーチン検査として利用できるようにすることで,“COF”のコンセプトを実現する技術と言える。
また,新たな金属アーチファクトの低減技術として“iMAR(Iterative Metal Artifact Reduction:FDA未承認)”が発表された。iMARの“i”は“iterative”のiで,イタレーション技術を採用し,金属アーチファクトの低減を高いレベルで可能にする。iMARでは,インプラントの種類や部位に合わせた画像処理のパターンが用意されており,領域ごとに最適化したアーチファクトの除去が行える。
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