記念すべき100回目のRSNAが開幕
2014-12-1
Opening Sessionが行われた
Arie Crown Theater入口
2014年で100回となる北米放射線学会(RSNA 2014)が11月30日(日),米国イリノイ州シカゴ市のマコーミックプレイスを会場に開幕した。12月5日までの6日間,世界各国から放射線医学の研究者,臨床家,技術者が一堂に会し,放射線医学の最新の知見を共有する。大会のテーマは,“A Century of Transforming Medicine”。100年にわたる歴史は,医学が大きく変化した100年でもあり,次の100年に向けた区切りの大会にふさわしいテーマだと言える。
大会長は,University of Michigan Health Systemの放射線科教授であるN. Reed Dunnick, M.D.が務める。30日の8時30分からArie Crown Theaterで行われた恒例のOpening Sessionでは,American Association of Physicists in Medicine(APPM)の会長であるJohn E. Bayouth, Ph.D.やChicago Radiology Society会長のAlexander J. Nemeth, M.D.の挨拶,表彰式に続いて,Dunnick大会長のPresident's Addressが行われた。テーマは,“Reflect on the Past, Prepare for the Future”。Dunnick大会長は,1895年のレントゲンによるX線の発見に始まる放射線医学の歴史と,1915年に開かれたWestern Roentgen Societyに始まるRSNAの歴史について紹介。現在会員数が,世界全体で5万4000人を超えるまでに成長したことなどを説明した。なお,RSNA会員の29%は北米以外の国・地域で,アジアの会員数は3782人に上る。Dunnick大会長は,100年の歩みの中で,モダリティの開発と進歩が大きな影響を与えたと述べ,その重要な革新的技術として,“CT and MRI”“Ace Inhibitors”“Balloon Angioplasty”“Statins”“Mammography”を挙げた。また,次の100年に向けては,教育や若手研究者の育成が大事だと説明して,そのための取り組みなどを紹介した。
President's Addressに次いで行われたSpecial Lecutureでは,米国National Institutes of Health (NIH)のディレクターであるFrancis S. Collins, M.D., Ph.D.が講演した。講演のテーマは,“Exceptional Opportunities in Biomedical Research”。Collins氏は,NIHの活動などを紹介した上で,バイオメディカルの研究においては,放射線医学が大きく貢献するとして,脳イメージングを例に解説した。また,MEエラストグラフィの頭部領域への応用など,技術の進歩により可能性が広がっている診断・治療について取り上げた。
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