ITEM2023 ソシオネクスト ブースレポート
独自開発の次世代LSI(半導体)を搭載したワイヤレス超音波プローブ「viewphii 64」を展示し技術力をアピール
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2023-4-27
ソシオネクストブース
ソシオネクストは,2015年に富士通とパナソニックのLSI(半導体)事業を統合,設立された企業で,LSIなどのコア技術を開発して医療機器メーカー向けに提供するビジネスを展開している。その一環として,独自技術を搭載した超小型・超軽量・ワイヤレス診断機器の開発を進めており,ITEM2022では,2020年に発売した32チャンネルのワイヤレスハンドヘルド型超音波画像診断装置「viewphii-US」を紹介。同時に,次世代LSIを搭載した64チャンネルの新ワイヤレス超音波プローブを参考展示していたが,2023年2月に薬機法認証を取得,「viewphii 64」として発売した。viewphii 64は,viewphii-USの基本コンセプトをブラッシュアップし,より高機能・高性能に進化している。ITEM2023のブースでは,viewphii 64の展示を通じて,自社の技術力をアピールした。
viewphii-USが3種類のLSIを搭載しているのに対し,viewphii 64は,超音波診断機器に必要な機能を,新規開発した2種類の専用LSI(パルサLSI,超音波画像生成LSI)に内蔵している。パルサLSIは,超音波振動子の64素子を同時駆動し,超音波画像生成LSIはパルサLSIからの微弱信号を受信して増幅し,アナログ・デジタル変換,整相加算を行うビームフォーマー機能や,超音波画像生成機能,システム全体制御機能を備える。2種類のLSIに必要な主要機能を内蔵したことで,バッテリーを含めて150gに軽量化し,連続3時間以上の長時間動作とワイヤレスでの使用が可能になった。
第一弾として発売された10-5MHzのリニアプローブ「viewphii 64 L10-5」は,多方向からの超音波ビームを合成する空間コンパウンドやハーモニックイメージング,トラペゾイド機能,パワードプラ機能などにより,整形領域や血管領域,乳腺や甲状腺などを高精細に描出する。Wi-Fiは2.4GHz帯と5 GHz帯に対応するほか,回線が途切れにくいよう工夫が施されており,高い可搬性や長いバッテリー駆動時間と併せて,場所を選ばない,より自由な診療を実現する。また,バッテリーの位置を工夫することでバランスをとりやすくし,より扱いやすい仕様とした。
さらに,viewphii-USは10インチの専用タブレットと組み合わせての販売だったが,viewphii 64はプローブ単体で販売し,専用アプリケーションをダウンロードして使用する形式となる(現時点ではアプリケーションはWindows対応のみ)。なお,viewphii-USはUSB(Cタイプ)経由での充電だったが,viewphii 64はワイヤレス充電形式となっている。今後は,viewphii-USの販売も継続しつつ,市場のニーズを見ながらviewphii 64のプローブラインアップを拡充させていく。
●お問い合わせ先
社名:株式会社ソシオネクスト
住所:神奈川県横浜市港北区新横浜2丁目10番23(野村不動産新横浜ビル)
TEL: 045-568-1000(大代表)
URL:https://viewphii.com/