ITEM2023 ホロジックジャパン ブースレポート
ハイグレードモデル「3Dimensions」を中心に,画像診断から組織生検まで一連のブレストヘルスソリューションをPR
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2023-5-8
ホロジックジャパンブース
ホロジックジャパンは,トモシンセシス(3D)撮影に対応するハイグレードモデルのデジタルマンモグラフィ「3Dimensions」を中心に展示を構成し,スクリーニングからバイオプシーまでブレストヘルスにおけるトータルソリューションを提案した。
ブースでは,3Dimensionsの操作性を来場者に体験してもらうとともに,マンモグラフィ検査の受容性を高めることをめざした圧迫板「SmartCurve」や,トモシンセシス画像の読影負担を軽減するために開発されたソフトウエア「3DQuorum」も紹介した。
また,これまでセンチュリーメディカル(株)を通じて販売していた吸引式組織生検システム「ATEC」や生検針などのバイオプシー関連製品を,2023年4月よりホロジックジャパンが直接販売する体制へと移行したことを紹介した。
●撮影技師の負担を軽減する工夫が施された「3Dimensions」を圧迫板とともに紹介
3Dimensionsは,「トモシンセシスの高画質化」「乳房圧迫時の不快感の軽減」「操作性の向上」をコンセプトに開発されたハイグレードモデルのデジタルマンモグラフィで,展示では来場者に実機を操作してもらいながら撮影技師の負担を軽減する工夫をアピールした。
トモシンセシス(3D)撮影では,−7.5°〜+7.5°の範囲を最速3.7秒で撮影して,70μmの高解像度3D画像を取得する。3Dと2Dを連続して撮影するコンボ撮影モードでも,トータル10秒以内で撮影が完了するため,被検者の負担軽減やスループット向上に貢献する。
撮影時のワークフロー改善と撮影技師の負担軽減をめざした工夫も施されている。圧迫板の交換ではワンタッチで着脱が可能なことに加え,圧迫板に備えられたチップにより自動的に条件設定が切り替わるため,手間の省略とヒューマンエラーの防止に役立つ。また,フェイスシールドもワンタッチで待避でき,MLO撮影のポジショニグで撮影技師が入り込むワークスペースを広げることができる。
乳房圧迫時の不快感の軽減においては,乳房の形に沿ってカーブをつけた圧迫板「SmartCurve」を開発し,3Dimensionsに標準搭載した。日本人女性の乳房にも適したサイズの圧迫板「SmartCurve mini」も提供している。SmartCurve miniは,圧迫面の形状を乳房の形に合わせて山型にすることで乳頭までしっかりと押さえることができ,胸壁側の形状も不快感を軽減するように設計されている。
また,マンモグラフィの操作卓である「ユニバーサルコンソール」は,2021年末から提供が開始されている最新バージョンで日本語表示が可能になった。ユニバーサルコンソールのユーザーインターフェイスは,もともとグラフィカルでわかりやすい点が高く評価されていたが,日本語表示になったことでエラーなどイレギュラーな表示もすぐに理解でき,ストレスなく検査を遂行することができると国内ユーザーから好評を得ているという。
●AI技術を活用した「3DQuorum」で読影者の負担を軽減
トモシンセシス画像の読影をサポートするソフトウエア「3DQuorum」は,ホロジックが開発したAI技術「genius AI」を実装し,1mmスライス厚の画像から,3mmごとにオーバラップした6mm厚の画像「SmartSlice」を再構成する。genius AIでは情報に重み付けを行って再構成することで,情報を欠損することなく,1mm厚のトモシンセシス画像と同等の画質,感度,精度で読影可能な画像を提供することが可能だ。1mm厚のトモシンセシスと比べ,スライス枚数を約66%低減,データ容量も約半分に抑え,トモシンセシス画像の読影負担やデータ保管の負担を軽減することができる。
展示では,ビューワでSmartSliceの画像を供覧し,1スライスに6mm分の情報が集約され効率的に読影できることや,通常のトモシンセシス画像と比べて画像全体にピントが合うような明瞭な画像を表示できることを紹介し,読影医の負担軽減につながることをアピールした。
●吸引式組織生検システム「ATEC」などを直販方式に変更し,シームレスなサービス提供を実現
ブースでは,吸引式組織生検システム「ATEC」や超音波ガイド下生検に用いるディスポーザブルの吸引式組織生検装置「Celero」など,バイオプシー関連の製品も併せて展示した。ATECは,1台でマンモグラフィ,MRI,超音波の3つのモダリティによる画像ガイド下生検に対応する。システム内に生理食塩水を還流させる独自のシステムにより,採取された組織検体を生理食塩水とともに自動的に回収するため,コンタミネーションを軽減できる。また,5ステップの簡便なセットアップも特長で,約1分間で準備が完了し,スムーズなバイオプシー検査を支援する。
ATECなどバイオプシー関連システムは従来,センチュリーメディカルが販売を行い,メンテナンスなどサポートをホロジックジャパンのサービススタッフが行う体制を取ってきたが,2023年4月より,ホロジックが直販する方式へと移行したことがアナウンスされた。画像診断から組織生検まで一連の製品ポートフォリオをホロジックが一貫して販売・サポートすることで,問い合わせ窓口が統一され,ユーザーの利便性が向上することが期待される。
●お問い合わせ先
社名:ホロジックジャパン株式会社
住所:東京都文京区後楽1-4-25 日教販ビル
TEL: 03-5804-2340
URL:https://hologic.co.jp/