ITEM2023 アドバンスト・メディア ブースレポート
AI音声認識システムの主力製品「AmiVoice Ex7」を中心に,医療機関のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進に貢献する製品群をラインアップ
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2023-5-10
アドバンスト・メディアブース
音声認識の精度向上,言語の多様化,知能性の高度化などの「進化」を追究し,医療機関の業務効率化や働き方改革などに貢献してきたアドバンスト・メディアは,「AmiVoiceは,病院内のDX推進に貢献します」というキャッチコピーのもと,AI音声認識「AmiVoice」の各種製品やサービスをラインアップした。主力製品で医療全般向けのAI音声認識システム「AmiVoice Ex7」は,放射線科の読影向けはもとより,各診療科や業務に特化した豊富な辞書を搭載。スタンドアローンタイプからクライアントサーバタイプまで対応し,各施設のニーズに応じた選択が可能となっている。また,記録業務の省力化やリアルタイムな情報共有などに貢献する医療業界向けワークシェアリングシステム「AmiVoice iNote / iNote Lite」や,カンファレンスなどでの議事録作成の省力化を可能とするAI音声認識文字起こし支援アプリケーション「AmiVoice ScribeAssist」などのほか,新製品として,医療向け声キーボード「AmiVoice VK」と医療向け声マウス「AmiVoice VM」が紹介され,DXに対応する製品の充実がアピールされた。
■診療科や各種業務に特化した辞書を取りそろえ,入力業務の負担軽減を実現する医療向け音声入力システム「AmiVoice Ex7」
AmiVoice Ex7は,音声認識エンジン「AmiVoice」を搭載し,さまざまなシーンや職種の業務効率化に貢献するシステムである。診療科や業務に特化した辞書が搭載されているため,放射線科の読影レポートの作成はもとより,電子カルテや看護記録の作成,薬局,介護などの幅広いシーンで活用することができる。放射線科音声入力システム「AmiVoice Ex7 Rad」を使用することで,読影レポートの作成時間が従来のキーボード入力と比べて1/2〜1/3程度に短縮可能。製品のタイプはスタンドアローンタイプとクライアントサーバタイプを選択できるため,各施設の利用状況などに応じて選択することができる。
また,音声辞書は,「Bi-LSTM(Bidirectional Long Short-Term Memory)」技術を採用した高水準の音声認識辞書が搭載された。これは,従来実装していたリカレントニューラルネットワーク技術の「LSTM(Long Short-Term Memory)」の応用技術である。LSTMは,ディープラーニングを応用して過去の発話を学習し,それを反映した処理を行うが,Bi-LSTMは過去と未来の双方向の情報を加味して処理を行うことで,自然発話を中心とした認識率が大幅に向上している。事前に音声の学習を行っているため,ユーザーの声の登録は不要で,製品導入直後から高精度な音声入力を可能とする。
■カンファレンスやミーティングなどのスムーズな議事録作成を支援する文字起こし支援アプリケーション「AmiVoice ScribeAssist」
医療機関におけるDXをさらに推進する製品として,AmiVoice ScribeAssist が紹介された。AmiVoice ScribeAssistは,Web会議の録音から文字起こしまでワンストップで可能とするアプリケーション。カンファレンスのような対面で行う会議や,非対面でのWeb会議など,さまざまなシーンで利用することができる。スタンドアローンタイプのため,インターネットに未接続な状態でも音声認識が可能で,情報漏洩のリスクにも対応する。音声認識は,リアルタイム認識のほか,録音データを取り込んで文字化するバッチ認識にも対応。また,各種Web会議システムとの併用も可能なため,PC内の音声をそのまま収録し文字化することができる。自然発話に対応した辞書を搭載しているほか,AIが発言者を自動的に識別するため,事前の声紋登録なしに使用することができる。一方,専門用語や固有名詞は,事前に登録しておくことで高精度に認識可能となる点も大きな特長となっている。
■働き方改革やリアルタイムな情報共有に貢献する医療業界向けワークシェアリングシステム「AmiVoice iNote / iNote Lite」
AmiVoice iNoteは,専用のモバイルアプリ「AmiVoice iNote Client」をスマートフォンなどにダウンロードして使用するワークシェアリングサービス。アプリを立ち上げて音声入力を行うことで,記録した情報をオンプレミスサーバー経由で,各診療部署や管理部門,代行入力者などと素早く簡単に共有することができる。モバイル端末があれば,院内のどこにいても手軽に記録を作成し,保存できるほか,モバイル端末で撮影した写真や動画,頻繁に行われる処置を表したスタンプを送信することもできる。また,個人の記録と,院内SNSを通じた特定グループ内でのやり取りを分けて記録することも可能。発話した記録などはチャット形式で時系列順に保存されるほか,グループ内でのリアルタイムな情報共有にも貢献する。これにより,ワークシェアリングによる業務の効率化や,勤務状況をモニタリングして業務改善につなげることなどが期待される。
AmiVoice iNote Liteは,AmiVoice iNoteの一部機能を実装したiOS向けサービス。院内サーバを設置することなく,音声入力機能やカメラ機能を用いて,医療現場での記録を端末に保存することができる。保存された情報は,専用のUSBドングルを使用してBluetooth経由で院内の診療端末などに保存可能で,保存したい項目をスワイプするだけで転送できるため使い勝手にも優れている。また,スタンドアローン音声認識で記録を作成するため,院内外を問わず利用することができる。
■新製品として,医療向けの声キーボード「AmiVoice VK」と声マウス「AmiVoice VM」を紹介
今回の展示では,新製品として医療向けの声キーボード「AmiVoice VK」(Voice Keyboard)と声マウス「AmiVoice VM」(Voice Mouse)が紹介された。
AmiVoice VKは,複数の高精度音声認識エンジンを搭載した音声入力ソフトウエア。汎用辞書のほか,医療や介護などに特化した専門辞書を切り替えて使用できるため,院内の幅広い職種のスタッフが使用することができる。
AmiVoice VMは,アプリケーションの起動やカーソルの移動など,従来はマウスで行っていたクリック操作を音声で行えるようにする音声認識ソフトである。コマンドビルダーによって音声コマンドを作成・登録することで,カーソルの適所への移動や入力作業を自動化することができる。
なお,現在,AmiVoice VKとAmiVoice VMはスタンドアローンで提供されているが,今後,両製品をクライアントサーバタイプの「AmiVoice DX Platform」として包括的に提供される予定である。
●お問い合わせ先
社名:株式会社アドバンスト・メディア
住所:〒170-6042 東京都豊島区東池袋3-1-1 サンシャイン60 42階
TEL:03-5958-1045
URL:http://medical.amivoice.com/