ITEM2022 ジェイマックシステム ブースレポート
「患者さまのために」なる放射線部門の検査・診断の質と効率を向上するソリューションを提案
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2022-5-6
ジェイマックシステムブース
PACSやRIS,ビューワなど放射線部門の検査・診断にかかわるシステムを提供するジェイマックシステム。今回は,「患者さまのために。 ー放射線部門への貢献,サイバーセキュリティ対策,感染予防対策ー」をテーマに掲げ,Imaging Solution,IT Solution,Featured Products,遠隔読影Solutionの4エリアに分けて展示を構成した。3年ぶりにパシフィコ横浜に帰ってきた同社であったが,存在感を見せた。Imaging Solutionのエリアでは,PACSソリューション「XTREK F.E.S.T.A」のビューワ“XTREK VIEW”のオプションで提供されるフュージョンアプリケーション“FUSION Plus”の新機能や,脳画像解析プログラム “PMAneo”をアピールした。IT Solutionとしては,RIS「ACTRIS」と線量管理システム「DoseChecker」との連携による医療放射線の被ばく線量管理・記録の効率化,線量の最適化のための取り組みを提案した。また,Featured Productsでは,医療機関の大きな課題となっているサイバーセキュリティ対策として,「TSOCセキュリティパッケージ」と「WatchManBox」(ハイテックシステム社)を紹介。さらに,感染防止対策として高性能空気清浄機や洗浄可能な防水キーボード,マウスも展示した。
●レイアウトの自由度が広がり機能が充実したフュージョンアプリケーションのFUSION Plus
ジェイマックシステムのPACSソリューションXTREK F.E.S.T.Aでは,専用ビューワとしてXTREK VIEWを提供している。XTREK VIEWにはオプションとして3D画像再構成用など複数のアプリケーションが用意され,ユーザーはニーズに応じて選択できる。今回のブースで紹介したFUSION Plusは,PET/CT,SPECT/CTなど核医学でのフュージョン機能が高く評価されており,PET/CT導入施設の約4割がFUSION Plusを導入しているという高いシェアを持つ。新機能や改良点としては,用途や好みに応じて過去画像や今回画像の比較表示などで画像の配置を変えられるなど,画面レイアウトの自由度を高めた。これにより,読影効率が向上する。画面レイアウトはユーザーごとに簡単に設定でき,レイアウト情報が保存されるため,ほかの端末からログインしても同じ画面レイアウトを利用できる。また,PET/CTの画像再構成時に任意でスライス厚を設定可能になった。さらに,全身に腫瘍がある場合に全体の腫瘍量など統合的に病変を評価できる“統合閾値VOI機能”,心サルコイドーシス検査で容易に三軸スライス画像を作成する“心臓3軸再構成機能”のデモンストレーションも行った。このほか,PET/CTの全身ダイナミック撮像で得られたデータから回転MIP画像を作成できるなど機能が充実している。
Imaging Solutionのエリアでは,脳画像解析プログラムPMAneoも紹介していた。PMAneoは,北海道大学大学院医学院放射線科学講座画像診断学教室の工藤與亮教授が開発したプログラムで,急性期脳梗塞におけるCT,MRIのパーフュージョン画像を高速で解析し,脳血流量(CBF)や脳血液量(CBV)などを計測し,ペナンブラ,虚血コアの領域をカラーで示す。CT,MRI検査後にPMAneoで解析し,その結果をPACSに送信することにより,短時間でビューワから参照できる。
このほか,Imaging Solutionのエリアでは,GEヘルスケア・ジャパン社と連携し,同社のVNAサーバとXTREK VIEWとの連携を紹介した。VNAによって,ユーザーは他ベンダーのビューワやワークステーションを目的に応じて使い分けることが可能となる。
●ACTRISとDoseCheckerによる被ばく線量管理・記録業務の効率化,線量の最適化をアピール
IT Solutionのエリアでは,RISのACTRISと被ばく線量管理システムDoseCheckerによる被ばく線量管理・記録のデモンストレーションを行った。2020年4月から医療放射線の被ばく線量管理・記録が義務化された。これにより,放射線部門の業務量が増えることとなり,その効率化が求められている。ジェイマックシステムのDoseCheckerは,DICOM RDSRを収集して一元管理が可能。箱ひげ図と散布図による分析や,ACTRISとの連携によりRISの情報を加えた検討も行える。被ばく線量管理・記録が自動的に行われるため,業務負担も軽減される。また,記録された線量情報を分析したり,「Japan DRLs 2020」と比較したりすることで,施設における被ばく線量の最適化を図れる。
●サイバーセキュリティ対策や感染防止対策に有効なソリューション,製品を展示
Featured Productsのエリアでは,サイバーセキュリティ対策,感染防止対策につながるソリューション,製品を紹介した。ハイテックシステム社が提供するTSOCセキュリティパッケージは,統合脅威管理(unified threat management:UTM)機器のほかに,管理センターでのセキュリティログ監視サービスを低コストで提供する。さらに,WatchManBoxを加えることで,ネットワークの状況を可視化し,不正接続などを検出できる。
一方,感染症対策としては,高性能空気清浄機「Airdog」と米国Seal Shield社製の洗浄可能な防水キーボード・マウスを紹介した。Airdogは独自の“TPAフィルター”により,0.0146μmの微細粒子を除去。フィルターは目詰まりせずに,交換も不要。水洗いできるのでメンテナンスも容易だ。
●お問い合わせ先
社名:株式会社ジェイマックシステム
住所:〒060-0034 札幌市中央区北4条東1丁目2-3 札幌フコク生命ビル10F
TEL:011-221-6262
E-mail:sales@j-mac.co.jp
URL:http://www.j-mac.co.jp/