ITEM2019 エクセル・クリエイツ ブースレポート 
各部門データを時系列で一元管理可能な「FORZ」を,AIソリューションや秘密分散技術とともに紹介


2019-5-7


エクセル・クリエイツブース

エクセル・クリエイツブース

エクセル・クリエイツは,統合型データ管理システム「FORZ」を中心に展示を構成しつつ,人工知能(AI)などの新しい取り組みもアピールした。FORZは,画像や各種検査,健診など,各部門のデータを一元管理できるシステム。施設のニーズに合わせてシステムの追加・統合化が可能で,部門ごとのサーバ管理負担の軽減に貢献する。2004年に画像システムをリリースしてから約15年が経ち,システムの拡充とともにユーザー数も増加,現在は全国1000施設以上に導入されている。
また,新しい取り組みとして,FORZ と連携して利用できるAIや画像解析システム,クラウド利用の安全性を高める秘密分散技術などを紹介した。

統合型データ管理システム「FORZ」シリーズを中心にブースを構成

統合型データ管理システム「FORZ」シリーズを中心にブースを構成

 

●3D表示ビューワが強化されたFORZワークステーションなどFORZシリーズをアピール

FORZでは,画像ファイリング,検体検査,生理検査,内視鏡データベース,健診,マンモグラフィワークステーションのシステムや,地域医療連携,遠隔読影,装置共同利用のソリューションなどが用意されており,施設のニーズに合わせて柔軟なシステム構成が可能となっている。各部門システムを統合するFORZでは,“Line-View”をポータルサイトとして患者ごとに各種検査データを一元管理することが可能で,画像検査や生理検査のサムネイル,検体検査結果,ドキュメント類が時系列に表示される。閲覧したい画像をクリックするとビューワが立ち上がり,検体検査結果をクリックすれば詳細な結果を確認することができ,患者の経過を把握しやすい。検査結果が時系列で並んでいるため検査間隔を把握しやすく,定期的な検査が必要な患者においては適切なタイミングで検査オーダを出せるといった利点もある。健診システムとの連携では,Line-Viewからワンボタンで結果報告画面を立ち上げて確認することができる。
今回のアップデートとして,画像ファイリングシステム「FORZワークステーション」(オプション)の3D表示ビューワが強化されたことをアピールした。ユーザーの意見を基にプリセットの整備を図るとともに,画質調整やスピードを改善。CTなどの枚数が多いデータでも,スピーディに表示・操作ができるようになった。

各種検査データを時系列で表示し,一元管理が可能な“Line-View”

各種検査データを時系列で表示し,一元管理が可能な“Line-View”

 

ワンボタンで健診システムの結果報告画面を立ち上げて確認できる。

ワンボタンで健診システムの結果報告画面を立ち上げて確認できる。

 

画質やスピードが改善された「FORZワークステーション」の3D表示ビューワ

画質やスピードが改善された「FORZワークステーション」の3D表示ビューワ

 

5MPマンモグラフィ用モニタを用意し,マンモグラフィビューワをアピール

5MPマンモグラフィ用モニタを用意し,マンモグラフィビューワをアピール

 

●FORZと連携して利用するAIアプリケーションや画像解析システムを紹介

エクセル・クリエイツは,医療分野に急速に広がりつつあるAI技術を活用したアプリケーションの提供をめざし,取り組みを進めている。その一つとして紹介された,スペイン企業が開発したAI“quibim”(研究用用途)は,テクスチャ解析ツールによりCTやMRIの画像を解析し,数値として定量化することが可能なアプリケーションである。解析ツールとしては,肺解析,骨構造解析,脳神経解析,腫瘍領域解析,肝臓解析が用意されている。ブースでは,一例として肺気腫の状態を容積やCT値で示した定量化レポートを提示できることなどをアピールした。日本国内では,久留米大学とquibimのテクスチャ解析ツールを用いた遺伝性出血性毛細血管拡張症(HHT)に関する共同研究を進めている。
また,高機能画像解析システムとして展示した“Radwisp”は,肺野のX線透視画像を周波数同調解析することで,周波数データをカラーマップ化し,定性的に動態解析を行うことができる。血流や空気が末梢まで届いているかを視覚的に把握することができ,慢性閉塞性肺疾患(COPD)や肺気腫の肺機能評価に役立つと期待される。FORZでデータを管理し,Radwispで解析,結果を提示するような連携で,今後提供していく予定だ。

AI“quibim”(研究用用途)による肺機種解析の定量化レポート

AI“quibim”(研究用用途)による肺機種解析の定量化レポート

 

肺野のX線透視画像から動態解析を行う“Radwisp”

肺野のX線透視画像から動態解析を行う“Radwisp”

 

Radwispでは血流の解析結果を動態カラーマップで表示

Radwispでは血流の解析結果を動態カラーマップで表示

 

●クラウド利用の安全性を高める秘密分散ソリューションを提案

FORZシリーズのバックアップやストレージとしてクラウドを利用する際に,安全性を向上させるソリューションとして,秘密分散ストレージ・ゲートウェイシステム(「SECLANCER/SSG」ケイレックス・テクノロジー社)を新たに提案した。これは,1つのファイルを4つのピースに分散して保存するソリューションで,従来の暗号化技術よりも高いセキュリティを確保できると同時に,冗長性を持たせることができる。4つのピースのうち,任意の2ピースを復号関数で処理することで,元のファイルを復元することが可能となっている。個々のピースには元ファイルの痕跡がなく,1ピースから元ファイルを復元することは原理的に不可能(総当たり解読不可能)で,万が一,ピースが流出したとしても,そのピースでのデータを復元することはできない。また,ピースに分散した上でクラウドに送信するため一般回線で対応でき,解読キーも不要である。運用では,例えば2ピースをローカル,2ピースをクラウドに保存することで,ハードウエアにトラブルがあった際や災害時にも迅速に復旧することができる。ユーザーは,仮想フォルダにドラッグ&ドロップでファイルをコピーするだけで,自動的に秘密分散が行われ,指定したユニット(分散サーバ)にピースが送信される。

ファイルをピースに分散し安全性を高める秘密分散ストレージ・ゲートウェイシステム

ファイルをピースに分散し安全性を高める秘密分散ストレージ・ゲートウェイシステム

 

●お問い合わせ先
社名:株式会社エクセル・クリエイツ
住所:(本社)大阪市中央区南船場1-16-13堺筋ベストビル5階
   (東京)新宿区四谷1-23-6協立四谷ビル3階
   (仙台)仙台市青葉区一番町1-1-8青葉パークビル3階301B室
TEL:(本社)06-6121-2130
   (東京)03-6274-8140
   (仙台)022-393-4555
URL:http://www.excel-creates.jp


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