JRC2018 CyPos合同表彰式・合同閉会式
放射線医学が向かうべき方向性とこれからの放射線医学を支える人物像を示したJRC2018
2018-4-15
合同表彰式
4月15日(日)15時からは,パシフィコ横浜会議センターのメインホールで恒例のCyPos合同表彰式・合同閉会式が行われ,JRC2018は4日間の全日程を終え,幕を閉じた。CyPos合同表彰式・合同閉会式では,恒例のJRC参加者有志で構成されるJRC2018 Festival Orchestraの演奏が行われ,岡 輝明氏(関東中央病院)の指揮の下,ワーグナー作曲の楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」の第一幕への前奏曲が参加者を魅了した。
CyPos合同表彰式・合同閉会式は,第115回日本医学物理学会(JSMP)学術大会実行委員長の林 直樹氏(藤田保健衛生大学)が司会を務めた。先に,CyPos合同表彰式が行われ,第77回日本医学放射線学会(JRS)総会,第74回日本放射線技術学会(JSRT)総会学術大会,JSMP学術大会の順で,それぞれ会長・大会長から表彰状と記念品が贈られた。
続く合同閉会式では,JRC代表理事の大友 邦氏(国際医療福祉大学)が挨拶した。大友氏は,楽しいことはあっという間に終わってしまうが,JRCもあっという間に終わってしまった。しかし,JRC後にわれわれの中に何かが必ず蓄積されており,それの繰り返しでJRCは30年以上続いてきた。今回の成功がJRCのこれからの歩みにつながり,発展の歴史を刻んでいくことを願っていると述べた。次いで挨拶したJRS会長の今井 裕氏(東海大学)は,「夢のような創造科学と人にやさしい放射線医学」というメインテーマについて触れ,JRC4団体がめざす方向性を示す言葉であるとともに,この言葉のような人材を求めていると述べた。そして,想像力と人間性が豊かな人材が,放射線医学には必要であり,そのような人材を輩出していきたいと訴えた。さらに今井氏は,今回のJRCを通して4団体の絆がさらに強くなったとし,安全・安心な医療を提供するためにもJRCがさらに発展していく必要があるとまとめた。
今井氏の後に挨拶したJSRT大会長の錦 成郎氏(天理よろづ相談所病院)は,JRC4団体が今後も連携していくこと,そして,さらにほかの分野の医療者,研究者,技術者と連携していくことが医療の発展にもつながると述べた。また,JSMP大会長の小口 宏氏(名古屋大学)は,4日間の会期中に見つけたイノベーティブ,ヒューマニズムにあふれたシーズを持ち帰り,臨床や研究の場で育てて,次回のJRCにつなげていただきたいと述べた。続いて挨拶した日本画像医療システム工業会(JIRA)会長の小松研一氏は,2018国際医用画像総合展(ITEM in JRC 2018)の入場者数が2万2220人になったと述べた。前回よりも減少したものの,最終日の悪天候の中でも会場を訪れた入場者に感謝の意を伝えた。また,小松氏は,入場者数は2018年の欧州放射線学会(ECR)の展示会よりも多く,ITEMが国際的な展示会になったと述べた。
最後に,JRC2019の会長・大会長も挨拶を行った。第78回JRS総会会長の山下康行氏(熊本大学)は,次回のテーマを「革新的な放射線医学を―患者に寄り添って―」にしたと述べた。山下氏は,放射線医学は常に革新的でなければならないが,患者のことを忘れてはいけないという思いを表したものであると説明した。また,第75回JSRT総会学術大会大会長の石田隆行氏(大阪大学)は,人工知能(AI)などの革新的な技術をテーマに盛り込んで,参加したいと思えるようなプログラムにしたいと抱負を述べた。次いで第117回JSMP学術大会大会長の蓑原伸一氏(神奈川県立がんセンター)は,JRC2018ではAIやビッグデータ,radiomicsなどのデータサイエンスが注目を集めており,JSMPでもこれらを組み込んだプログラムを考えると挨拶した。
次回,JRC2019は2019年4月11日(木)~14日(日)の4日間,パシフィコ横浜で開催される予定である。
●CyPos受賞者
●第77回日本医学放射線学会総会(JRS)
●第74回日本放射線技術学会総会学術大会(JSRT)
●第115回日本医学物理学会(JSMP)
●合同閉会式
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