ITEM2017 富士通 ブースレポート
電子カルテと密に連携し放射線部門の読影や検査業務を支援するPACS,RIS,周辺機器を出展
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2017-4-26
富士通ブース
富士通は,同社が提唱する新しいヘルスケアICT基盤「Healthcare Information Suite」の実現に向けて,2015年に発売した大規模病院向け電子カルテシステム「FUJITSU ヘルスケアソリューション HOPE LifeMark-HX」(LifeMark-HX)のPACS,RIS,治療RISなどの画像ソリューションを中心に展示を行った。
次世代の電子カルテシステムとして開発されたLifeMark-HXは,Web型でオープンなアーキテクチャを採用し,部門システムとのシームレスな連携やウィジェットと呼ばれる情報パーツによって自由度の高い画面レイアウトを可能にすることなどを特徴とする。展示では,そのLifeMark-HXとのより密接な連携を図り機能を向上した放射線情報システム(RIS)の「FUJITSU ヘルスケアソリューションHOPE LifeMark-HX 生体検査ライブラリ」,放射線専門医のレポート記載業務をサポートするPACS「HOPE LifeMark-PACS」,放射線治療のための情報システム「HOPE LifeMark-治療RIS」などを中心に展示。そのほか,周辺機器ソリューションとして,RISと連携した受付システムや線量管理システムを紹介し,病院情報システムの広い領域で豊富なノウハウを持つ同社のアドバンテージを生かした展示となっていた。
●電子カルテと連携して放射線業務をサポートする「HOPE LifeMark-HX 生体検査ライブラリ」
LifeMark-HXとの連携を強化した放射線部門システムの中でも,RISの「HOPE LifeMark-HX 生体検査ライブラリ」は,HXのライブラリとして電子カルテとデータが統合されており,電子カルテに登録された情報をシームレスに連携して,検査業務が行えることが特徴だ。生体検査ライブラリでは,電子カルテとのデータ統合の機能をさらに強化しており,レベルアップした新機能を中心に紹介した。例えば,RIS側から検査の順番の変更や予約時間の変更などが可能になった。検査一覧から日付変更画面で情報を更新すると電子カルテを含めてすべての情報が変更される。そのほか,RI検査などワークフローが複雑な検査の場合でもRIS側で予約をコントロールすることができる。
また,当日の検査一覧のリスト表示についても,表示できる内容を拡充して,電子カルテ側の病名や検査目的,来院時間などを取得して一覧上に表示できる。血液検査の結果を待って撮影を行うというような条件付きの検査でも,一覧上で検査結果がリアルタイムで更新されるため,確認して迅速に検査に移ることが可能だ。これらの機能は,電子カルテと一体化し情報が一元管理されているメリットを最大限に生かしたものとなっている。
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●電子カルテとの連携でレポート記載業務を高度に支援する「HOPE LifeMark-PACS」
PACSは,横河医療ソリューションズとの共同開発でレポート記載業務に最適化して構成された「HOPE LifeMark-PACS」を展示した。HOPE LifeMark-PACSは,RIS,レポートシステム,画像ビューワ(8MB)を推奨構成として,レポートシステムの画面を縦置きにして,画像の表示領域を十分に取りながら読影時の視線の移動を最小限に抑えているのがポイントだ。RISと同様に電子カルテとの連携が強化されているのがポイントで,ワンクリックで読影中の該当患者のカルテが表示できるほか,病理や手術記録など他科の検査レポートも画面内で簡単に参照できるのがメリットである。また,症例のブックマーク機能も搭載しており,気になる症例をブックマークし,チェックリストからその後の経過などを参照できる。これについても電子カルテとの連動で病理などの検査が終了し,レポートが作成されるとマークが表示されワンクリックで参照できる。多くの症例を読影する専門医にとって使いやすいシステムとなっているのが特徴だ。
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●開発中のLifeMark-VNAとユニバーサルビューアを参考出展
現在,開発中のソリューションとして一足早く参考展示されたのが,「HOPE LifeMark-HX(VNA)統合ストレージ・ビューア」である。統合ストレージであるLifeMark-VNA(仮称)は,電子カルテの診療情報や各種文書記録だけでなく,部門システムのDICOM画像や内視鏡,汎用画像などの非DICOM画像,レポートなどを統合管理でき,部門ベンダーやシステムにとらわれないvendor neutral archive(VNA)として構築できる。さらに,「LifeMark-VNAユニバーサルビューア(仮称)」は,ゼロフットプリント,プラグインレスで動作し,LifeMark-HXのウィジェットとして電子カルテのウインドウの一つとして配置でき,VNA統合ストレージに保存されたさまざまな情報を別のアプリケーションを立ち上げることなく参照が可能になる。
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●RISと連携してさまざまな業務支援を行う「周辺ソリューション」を強化
HOPE LifeMark-HX生体検査ライブラリでは,放射線部門での多岐にわたる検査業務をサポートするため「周辺ソリューション」として,受付まわりの自動受付,患者案内から検査業務におけるインジェクタ(造影剤注入器),線量管理システムなどとの連携を強化した。
放射線部門の患者案内のソリューションとして紹介されたのが,部門案内表示ソリューションである。RISと連携して患者受付状況や検査室ごとの待ち人数などを大型の液晶モニタに表示する表示盤システムのほか,携帯電話などに検査の順番が近づいたことを知らせるメールを送信するメール送信オプションなども提供する。さらに,現在,LINE株式会社が提供する“Messaging API”を利用して,スマートフォンなどへのLINEによる待ち時間の状況や行き先などの通知サービスを検証中で,参考出展として紹介した。
検査業務関連では,造影剤注入器(根本杏林堂社製)と連携して検査ごとの注入圧や注入量などの情報をRISに取り込み,RIS側の情報と一元管理する仕組みを強化した。これによって,実施画面での前回注入プロトコールの確認や,検査背景を含めた注入情報の確認が可能になった。また,線量管理システムでは,キュアホープ社の被ばく線量管理システム「DOSE MANAGER」と連携し,RIS側のオーダ情報と撮影プロトコルを一元化して線量管理レポートとして提供する。
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●お問い合わせ先
富士通株式会社
住所:東京都港区東新橋1-5-2 汐留シティセンター
TEL:03-6252-2572
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