ITEM2012 日本電気硝子 ブースレポート
被検者・医療従事者にやさしい検査環境づくりを提案
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2012-4-25
日本電気硝子ブース
放射線遮蔽ガラスを扱う日本電気硝子は,ブースにアンギオ室を模したコーナーを設置し,放射線遮蔽用ガラス「LXプレミアム」をメインにアピールした。同社は,一般的な工業製品に用いられるガラスをはじめ,放射線遮蔽ガラスとしては,マンモグラフィの遮蔽ガラスから原子力発電所で使用されるものまで,ワイドなレンジでガラスを製造販売している。医療分野においては,“鉛ガラスは経年的に白くくもってしまうもの”という,多くの医療従事者の認識を覆す「LXプレミアム」を開発した。多彩なガラスを扱っていることで可能となる発想の転換で,被検者や医療従事者にやさしい検査環境を実現する製品・技術を提案した。(4月14日取材)
●ヤケ(くもり)が発生せずクリアな視界を保てる「LXプレミアム」
X線やCT,アンギオの検査を行う放射線検査室と操作室の間の窓(操作窓)には,放射線遮蔽のために鉛ガラスが用いられるが,薬品や血液の飛沫,または,日常のメンテナンスで水分が付着すると,ヤケ(くもり)が発生する。拭き取ってもスジが残ったり,経年的にくもってしまうため,検査時に操作室から被検者の様子を観察する際に見えにくく,検査精度や作業効率の低下を招き,検査者もストレスを感じる。放射線遮蔽用ガラス「LXプレミアム」は,鉛ガラスの両面を,安全ガラスフィルムと特殊カバーガラスで挟む多層構造により,鉛ガラスに直接水分が付着することがなく,ヤケ(くもり)が発生しない。また,安全性にも優れ,万が一,割れてもガラスが飛散しないため,衝撃を受けやすいドアのガラスに使用することもできる。検査室の改装時に「LXプレミアム」を導入する施設が増えており,採用している施設からは高い評価を得ているという。
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●環境にやさしい鉛フリー放射線遮蔽用ガラス「LFX-9」
放射線遮蔽元素としてストロンチウムやバリウムなどを用いた,鉛フリーの放射線遮蔽用ガラス「LFX-9(エルエフエックス・ナイン)」は,環境にやさしいガラスとして,マンモグラフィの操作台の衝立などに用いられる。鉛不使用のため透明度も高い。「LFX-9」は,厚さ9mmの製品で,0.5mmPb(厚さ0.5mmの鉛板と同等)のX線遮蔽性能を持つ。
●被検者に配慮した新機能を発表
近年,女性医療が注目されているが,検査時に見られることに抵抗感を持つ被検者へ配慮した新しい機能を発表した。放射線遮蔽用鉛ガラス「LX-57B」と特殊カバーガラスの間に,電圧をかけると透明になる調光機能を持つフィルムシートを挟み込み,スイッチひとつで,ガラスの透視/不透視を切り替えることができる。技術としては,以前から電車窓などに使われていたものだが,現場の医師からの相談をきっかけに,医療分野への転用が考案されたという。ブースでは,この機能を加えた放射線を遮蔽する「LX防護衝立」の開発品が展示されたが,操作窓など,他のガラスにも使用することができる。商品化に向け,現在,薬事申請などについて調整中とのこと。
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お問い合わせ先:
電気硝子建材株式会社(日本電気硝子(株)代理店)
〒532-0003 大阪市淀川区宮原2-11-1
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