クライムメディカルシステムズブース

クライムメディカルシステムズは，マンモグラフィ専用画像診断ワークステーション「mammary」をメインに据えて，「Climb PACS」などのPACSとその関連システムのPRを行った。mammaryはモニタメーカー各社のマンモグラフィ専用モニタと組み合わせて，デモンストレーションを行い，最新の画像処理技術であるDFC（Direct Frequency Control）や，レポートシステム「Mammary Manager」が紹介された。PACSについては，地域連携などで検査画像のCDやDVDを作成する際のパブリッシャーを含めた，トータルでのPACSソリューションを来場者にアピールしていた。（4月13日取材）

●DFCの開発やCAD結果表示機能など，進化を続ける「mammary」

マンモグラフィ専用に開発された「mammary」はデジタル化が進むマンモグラフィ診断の効率化を図るワークステーション。施設のニーズに合わせて柔軟なシステム構成を展開できる。ワークステーション1台でビューワとサーバの機能を持っているほか，5Mピクセル，10Mピクセル，9Mサブピクセル，15Mサブピクセルの高精細モニタでの10ビット表示に対応している。ブース内では，バルコ社製10Mピクセル「Coronis Fusion 10MP」，ナナオ（EIZO）社製5Mピクセル「RadForce GX530」，TOTOKU社製9Mサブピクセル「MS31i2」と組み合わせた製品展示を行った。CAD結果表示機能を搭載しており，診断を強力に支援する。
さらに今回は，金沢大学の市川勝弘教授らと開発を進めている画像均質化技術DFCをPRしていた。この技術はマンモグラフィ撮影装置からrawデータを取得し，mammaryで画質イコライズ処理を行い，石灰化や腫瘤の診断に適した画質に調整する技術。撮影装置に依存しない画像処理により，均質な画像が得られる。
mammaryと連携するレポートシステム「Mammary Manager」は，チェック式などの容易な入力と，キー画像の貼付やシェーマの作成などにより，わかりやすく詳細なレポート作成を効率的に行える。電子カルテシステムとの連携機能も充実させている。

バルコ社のCoronis Fusion 10MPと組み合わせた「mammary」   開発を進めるDFCの画像処理のデモンストレーション

ナナオ（EIZO）社のRadForce GX530と組み合わせた「mammary」

●ビューワやパブリッシャーなどのトータルソリューションを提供する「Climb PACS」

ブースの一角には，「Climb PACS」に関する製品を紹介するコーナーが設けられた。その中心となる「Climb Server」は，DICOM画像を一元管理するもので，仮想化，冗長化，分散処理などに対応し，医療機関の規模や運用方法に応じたステム構成を可能にする。
放射線科用のビューワである「Radiology Viewer」は，容易な操作と，心胸郭比計測などの豊富な機能が特長。レポートシステムの「Climb Reporting System」との組み合わせにより，スピーディかつ精度の高い読影を支援する。また，循環器用の動画ビューワである「Cardiovascular Viewer」は，IVUS長軸画像再構成，リアルタイムDSA処理などの機能を持つ。カテーテル管理台帳システムと連携して，データの検索からレポート作成までを効率的に行うことが可能である。Web配信システムの「Climb-Web」は，Webブラウザ上でPACS画像を参照するもので，医療機関内のフィルムレス化だけでなく，外部への配信にも対応している。
CD・DVDを作成するための「Climb CD/DVD Publisher」は，デュプリケータにエプソン社の「PP-100」を採用。CDやDVD作成の一連の処理を自動的に行う。豊富なラベルデザイン作成機能を持つほか，ビューワソフトも組み込める。

「Climb PACS」のシステム構成