Ubie,医療現場の業務効率化を図るAI問診プロダクト「AI問診 Ubie」大規模病院6施設で導入・試験導入・共同研究開始
〜外来問診時間を約3分の1に短縮の実績も〜
2019-9-24
Ubie(株)は,医療現場の業務効率化を図るためのAI問診プロダクト「AI問診 Ubie」を亀田総合病院糖尿病内分泌内科(以下,亀田総合病院)・慶應義塾大学病院・社会医療法人財団董仙会恵寿総合病院(以下,恵寿総合病院)・順天堂大学医学部附属順天堂医院(以下,順天堂医院)・東京大学医学部附属病院(研究分担者:老年病科小川純人准教授,以下,東大病院)・長野中央病院の大病院※1 6機関にて,2019年7月より業務効率化に向け導入・試験導入・共同研究を開始する。
【AI問診 Ubieとは】
患者さんの待ち時間や医療従事者の事務作業等の負担を減らし,医師がより患者さんと向き合える医療を目指すべく開発された,“問診”に特化したAI問診プロダクト。現役の医師が開発しており,エビデンスに基づいた約5万件の論文から抽出されたデータで構築されていることから,医師に使いやすいサービスとして定評がある。
また,どの世代や地域の患者さんにも利用してもらえるよう,ATMやカラオケのリモコンなどのタッチパネルを参考にし,患者さん視点に立ったサービス開発を行っている。
【医療機関での導入背景】
医療機関における現状の課題
今年3月の厚生労働省「医師の働き方改革に関する検討会」で取りまとめられた報告書により,2024年4月以降,研修医や高度技能の獲得を目指す医師の時間外労働上限は一般労働者の「過労死ラインの2倍」にも及ぶ「1860時間」と特例的に設定。医師の過酷な労働環境が明らかとなった。
時間外労働が増える主な要因のひとつに,外来診療での“電子カルテなどの書類作成“といった膨大な「事務作業」が挙げられる。※2 これにより「患者さんに向き合った診察」が十分確保できずにいた。
課題に対する今後のUbie社の取り組み
同社は「医師の働き方」に悩む病院に対し「業務効率化」で応え,課題解決の一端を担う。今回大規模医療機関6施設で導入が決まり,同時に,業務効率化検証や精度向上のための導入・試験導入・共同研究を実施する運びとなった。
【導入・試験導入の概要】(50音順)
【共同研究の概要】(50音順)
【AI問診 Ubie導入実績】
現在,大病院13施設を含むおよそ100件※3 の医療機関に導入されている。目々澤醫院(東京・江戸川)では,導入後に医師の事務作業が削減し,外来の問診時間が約3分の1に短縮した。また,“看護師不足”に悩む長野中央病院では,「業務へのタスクシフト」を図ることができ,生産性が高く働きやすい環境の構築に寄与する等,現場からも好評。
【導入医療機関のコメント】
亀田総合病院 糖尿病内分泌内科部長 小川理 先生
糖尿病治療の目標は合併症の発症進展を阻止し,QOLの維持,健康寿命の確保をすることです。そのために,療養指導が重要です。一方,患者背景が多様化し,個別化された療養指導の必要性が高まっています。当院においても医療スタッフがなすべき業務は質,量ともに変化し,負担が増加しています。解決にITの活用を模索していたところ,今般,AI問診 Ubieを用いた研究を行うこととなりました。AI問診 Ubieが糖尿病治療の目標達成,診療業務の改善に寄与することにより,「患者よし,スタッフよし,世間よし」となることを期待しています。
恵寿総合病院 神野正博 理事長
問診にかかる時間短縮と問診の精度を高めること。これは,当院の喫緊の課題でした。そんな折に,AI問診 Ubieを知り,”まさにこれだ”と思ったのを覚えています。現場での評価も高く,当院が重要視している”生産性向上”に大きく寄与してもらっています。また,問診内容も標準化され,医療の質の観点でも貢献があると思っています。今後は,地域医療連携の観点からUbie社と協働して実証実験を始めようと考えています。まずは,問診がスマートフォンを使ってどこでも受けられることを目指します。家で受けた問診内容が速やかに病院に届き,待ち時間”0”で医師の診察が受けられるようにします。ゆくゆくは,近郊の医療機関/クリニックとも協働して,テクノロジーの力をもつ Ubie社と一緒にあるべき医療の姿を実現していきたいと考えています。
順天堂医院総合診療科 内藤俊夫 教授
一般的に,多くの内科的疾患は,問診で鑑別する事が可能とされています。その為,外来診療時間に限りのある中では,効率的かつ的確な問診を行う事は非常に重要です。しかし,問診技術の向上は一朝一夕にはいきません。本システムは,外来の問診効率化に寄与し,より良い医療提供に貢献できるのではないかと期待しています。その為当科では,本システムの試験的導入を進めています。
長野中央病院副院長 小島英吾 先生
これまでは,看護師の問診が始まるまでの待ち時間が非常に長く,看護師も問診後の処置になかなか時間を割けなかったのですが,抜本的な解決策がなく頭を悩ませていました。AI問診 Ubieを導入したことで,タブレットで同時に患者さんに対応できるようになり,待ち時間がなくなりました。また,看護師の問診業務を受付事務でもできるようになり,いわゆる”タスクシフティング”を進めることができました。看護師だけでなく,医師からも問診内容がよく取れているとも聞いてます。医療従事者が本来すべき業務に集中できるようUbie社には今後もサービス展開を期待しています。
Ubieは,これからも医療従事者や患者さんの一助になるべく,本サービスの導入及び共同研究を積極的に進めていきつつ,サービスの向上を図り,医師が本来の業務と向き合い,患者さんの満足のいく医療が届けられる世界を目指していく。
※1「平成30年度診療報酬改定の概要」より特定機能病院及び許可病床400床以上の地域医療支援病院
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000198532.pdf
※2 Annals of Internal Medicine(2016年9月)
※3 2019年7月時点
●問い合わせ先
Ubie(株)
TEL 03-4405-2169
https://ubie.life