佐賀大学とオプティム,医療画像診断支援AIの臨床研究を推進
〜世界の医療向け画像診断AIプログラムメーカーへ 臨床研究のプラットフォームを提供〜
2019-6-27
国立大学法人佐賀大学(以下,佐賀大学)と(株)オプティムは共同で,医療画像診断支援AI統合プラットフォーム「AMIAS」※1を用いた医療画像診断支援AIの臨床研究を推進する取り組みを,AI・IoTといった最新のテクノロジーを活用した未来型医療の研究を行う「メディカル・イノベーション・プロジェクト」の一つとして立ち上げる。
佐賀大学とオプティムは,国内外のAIプログラムメーカー向けに次世代医療の促進を目指すことを目的として本プロジェクトを立ち上げる。AIプログラムメーカーは,AMIASと連携することで臨床研究を進めるためのシステム接続の調整などをスムーズに行うことができ,加えて佐賀大学医学部附属病院における臨床研究も実施することができる※2。
●背景
現在,AI・IoTによる医療分野の技術革新は目覚ましく,早期の実用化が期待される画像解析分野では様々な企業が実証段階に進んでいる。AIによる画像解析を疾病の診断,治療,予防に用いることを目的とした機器またはプログラムを,診療に用いるためには医療機器としての承認を得る必要がある。この承認を得るためには,医薬品医療機器等法に基づいて品質,有効性,安全性を確保する観点から臨床試験のデータまたは相当するエビデンスが必要となる。
臨床試験は臨床研究の枠組みの中で行われることになるが,承認を目指す企業にとって,臨床研究はその準備や手続き等が高いハードルとなっている。
そこで「佐賀大学医学部附属病院 臨床研究センター 認定臨床研究審査委員会」をもつ佐賀大学の強みと,「AMIAS」という新たな医療画像診断支援AI統合プラットフォームを持つオプティムの強みを活かし,佐賀大学とオプティムは医療画像診断支援AIの臨床研究を推進していく。
●「メディカル・イノベーション・プロジェクト」について
メディカル・イノベーション・プロジェクトは,「いのちをつなぐメディカル・ネット」をコンセプトに,佐賀大学医学部の医学的知見,佐賀大学医学部附属病院の臨床データと実践の場,オプティムのAI・IoT技術を組み合わせ,高度医療の実現・地域医療の連携強化に向け,未来型医療の新たなイノベーションを創出するプロジェクトを実施している。
詳しくは以下のWebサイトを参照。
https://www.optim.co.jp/medical/milab/
●「佐賀大学医学部附属病院 臨床研究センター」とは
佐賀大学医学部附属病院に治験センターとして平成11年10月に設立され,患者さんの利益を守るために,毎月,治験や臨床研究に関する委員会を開催し倫理上の問題点を厳しく審査している。平成27年6月からは,臨床研究の支援体制を整備し,臨床研究センターとして組織を拡大。平成30年10月には臨床研究法に対応が可能となる認定臨床研究審査委員会として厚労省に承認されている。
詳しくは以下のWebサイトを参照。
https://www.hospital.med.saga-u.ac.jp/chiken/index.html
●臨床研究とは
臨床研究は,医薬品等を人に対して用いることにより,当該医薬品等の有効性または安全性を明らかにする研究を対象とする。エビデンスとは科学的根拠とも呼ばれ,人を対象とした研究(臨床研究)の結果を指す。臨床研究のうち,特定臨床研究は認定臨床研究審査委員会(CRB :Certified Review Board)の審査が必要となる。
詳しくは以下のWebサイトを参照。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000163417.html
●医療画像診断支援AI統合プラットフォーム「AMIAS」とは
「AMIAS」とは,AI・IoTプラットフォーム「OPTiM Cloud IoT OS」をベースとした医療画像診断支援AI統合オープンプラットフォーム。
「AMIAS」サービスについての詳細は,以下のWebサイトを参照。
https://www.optim.co.jp/medical/amias/
※1「AMIAS」は有償サービス。詳細については「AMIAS」サービスページより問い合わせく。
※2 臨床研究には,佐賀大学医学部附属病院 臨床研究センターの規定に基づいた申請が必要となる。また,申請したAIプログラムメーカーに佐賀大学医学部附属病院による臨床研究の実施を保証するものではない。
●問い合わせ先
(株)社オプティム
https://www.optim.co.jp