東芝メディカルシステムズ,Vantage Titanリニューアルソリューション販売開始

2015-12-28

MRI

キヤノンメディカルシステムズ


Vantage Titan

東芝メディカルシステムズ(株)は,医療施設で稼働中の東芝1.5テスラMRIシステム(注1)を,大口径フラッグシップモデルであるVantage Titan™の最新バージョンに一新するリニューアルソリューションを12月28日より販売開始する。MRIの最重要部品とも言える高性能マグネットをそのまま活用し,他のコンポーネントを交換することで,資産の有効活用を最大限に図る(注2)

●開発の背景

MRIシステムは,東芝(注3)が1983年,世界で初めて商用MRIを発表(注4)して以来,急速な技術革新により世界中に普及し,画像診断に大きな革命を起こしてきた。同社はMRI検査時の騒音を90%削減する静音化技術や造影剤を使わず検査できる非造影撮像法など,患者さんにやさしい技術を開発し早期に製品化。2003年に上市した1.5テスラのEXCELART Vantage™を皮切りに,東芝MRI Vantage™シリーズは好評を得ており,国内出荷台数1000台を2015年12月に達成した。
そこで,これら顧客の現有資産のサポートを継続すると共に,長期にわたり有効活用できるよう,納入済み装置のマグネットを利用し最新システムに生まれ変わらせる本リニューアルソリューションを開発した。

●主な特徴

東芝1.5テスラMRIシステムVantage Titanは高画質を犠牲にすることなく,MRI装置の問題である狭い検査空間と大きな騒音を克服すると共に,M-Power™ V3の搭載によりワークフローを大幅に改善した最新の装置。同社は,納入済みの高性能マグネットはそのままに,高画質化の達成に大きく寄与する傾斜磁場コイルをスリム化した「Slim Gradientコイル」を開発し,患者開口径71cmの開放感と高い臨床性能の両立を可能とした。Vantage Titanは,国内1.5テスラ大口径MRI市場でトップシェアを獲得している(注5)。本リニューアルソリューションにより,最新の性能と機能を備えた1.5テスラMRIシステムを実現する。同時に,初期導入費とランニングコストを抑え,病院経営に貢献する。

1.TCO (Total Cost of Ownership)の低減

・イニシャルコストの削減
既設のマグネットを活用することでマグネット入れ替えの必要がなく,工事費を抑制することができる。また,システム導入に伴うダウンタイムを大幅に短縮でき,病院経営に最大限貢献する。
・ランニングコストの削減
大口径でパワフルなシステムに生まれ変わるにも関わらず,各コンポーネントの最適設計を行っているため,トップクラスの省エネ性能を実現している。定格電源容量は従来の同社1.5テスラ装置を下回る62kVA。また,安定稼働を維持しながら,寝台を下げると自動的にスタンバイ状態になるエコモードを搭載している。

2.最新アプリケーションの対応と快適なワークフローの実現

・大口径による安心で快適な検査
患者開口径71cm のゆとりある検査空間によって患者さんの負担を軽減し,安心して検査を受けられる。更に,様々な体位での撮像が可能なため,従来システムでは実現困難であった新たな検査方法にも,余裕を持って対応することができる
・最新操作システムM-Power V3の採用
ワークフローを考慮したM-Powerの採用により,撮像時および撮像後の操作ステップ数を削減し,検査効率の向上を実現している。撮像操作支援機能EasyTechは,MRI検査における検査時間の短縮,画像再現性の向上を術者に依存することなくサポートするアプリケーション。非造影下肢MRA取得に必要なECG情報の遅延時間(delaytime)をワンボタンでアシストするDelayTracker™や,頭部・脊椎・心臓の形状を解析し,各断面の位置決め設定を支援する機能などがある。設定時間の短縮化を行い,スループット向上を実現する(注6)
・診断能向上と検査時間短縮
最新アプリケーションの追加と,充実したコイルラインナップにより,検査の質の向上と検査時間の短縮を提供する。例えばComputed DWI(cDWI)を用いることで,得られた画像からhigh b画像を演算処理でき,撮像時間を延長することなく診断能を向上することが可能。また,新しいAtlas SPEEDER™ヘッド/ネックではチルト機構を搭載しており,従来検査の難しかった背中の曲がった高齢者の検査でも短時間にセッティングでき,より楽な姿勢で検査を受けられる。

注1 対象機種はEXCELART Vantage,EXCELART Vantage powered by Atlas,Vantage Titan。
注2 マグネットシステムや検査室環境によっては適用できない場合がありる。詳しくは担当営業に問い合わせ。
注3 東京芝浦電気株式会社
注4 「商品化から30年,MRIの進化と今後の展望」東芝レビュー Vol.69 No.2 (2014)
https://www.toshiba.co.jp/tech/review/2014/02/69_02pdf/a04.pdf
注5 2013,2014,2015年度 同社調べ
注6 M-Power V3の詳細は,2015年3月4日発表のリリース文章を参照。

●導入に関する動画
http://www.toshiba-medical.co.jp/tmd/company/news/151228.html

●問い合わせ先
東芝メディカルシステムズ(株)
広報室
TEL 0287-26-5100
http://www.toshiba-medical.co.jp

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