東芝メディカルシステムズ,Aquilion ONEシリーズ,最新クリニカルソフトウエアVersion 6.0発売開始
2014-4-8
東芝メディカルシステムズ(株)は,320列エリアディテクターCT Aquilion ONE™ / ViSION Edition(注1),ならびにAquilion ONE™ / Global Standard Edition(注2)において,最新クリニカルソフトウエア Version 6.0(バージョン6.0)の発売を開始する。
Version 6.0には,「SURESubtraction™(シュア サブトラクション)」,「SEMAR(シーマー)」,「生データベースデュアルエネルギーシステム」などが含まれ,これらの技術によりCTでは困難とされていた様々な症例において,診断が可能となることが期待できる。Aquilion ONEシリーズのための最新クリニカルソフトウエアを総称し「Frontier Suite(フロンティア スイート)」と呼ぶ。
同社は2007年11月,世界初のエリアディテクターCT Aquilion ONEを発表し今年で7年目を迎える。2012年に第二世代のAquilion ONE / ViSION Edition,Aquilion ONE /Global Standard Editionを発売開始し,世界で800台超の出荷台数(2014年2月末付)となった。
今後も新しい技術を開発し,患者さんにやさしく,高い診断価値ある画像を提供していく。
●Frontier Suiteの主な特長
「SURESubtraction(シュア サブトラクション)」
近年,生活習慣病に起因する冠動脈疾患が増加しており,冠動脈CT検査は広く普及し,様々な医療機関で行われている。しかしながら石灰化によりX線が透過しづらくなるため,正確な診断の妨げになる。高度石灰化のある患者さんでは診断困難なケースが多く,冠動脈CT検査の適応範囲を広げて欲しいというニーズがあった。
一方,心臓以外の血管のCT検査では,造影像から単純像を減算するサブトラクション技術を適用することにより,石灰化を除去して血管の診断をしている。
320列エリアディテクターCTは,寝台を動かさずに1回転で心臓を撮影することができるため,高精度なボリュームデータが得られる。Frontier Suiteの冠動脈サブトラクションは,この320列エリアディテクターCTの特長を活かし,これまで困難とされていた冠動脈の石灰化の除去を実現した。これにより,高度石灰化で診断が困難とされていた患者さんでも精度の高い冠動脈診断が可能となることが期待できる
この他,肺塞栓などの評価が可能なラングサブトラクション(※),悪性腫瘍の骨浸潤などの評価が可能な骨軟部サブトラクション(※),などがある。
「SEMAR(シーマー)」:Single Energy Metal Artifact Reduction
体内に挿入された金属などのアーチファクトにより,これまで金属周辺の診断が困難であった。逐次近似再構成を応用したSEMARは,金属アーチファクトを低減するため,より高い診断が可能となる。
「生データベースデュアルエネルギーシステム」(※)
異なる2種類の管電圧から得られるデータを生データ上で高精度処理することで,より精度の高い画像が得られる。これにより,人体構造物の性状を評価できる実効原子番号や 放射線治療計画などに応用可能な電子密度などを解析することができる。
販売名
(注1)東芝スキャナ Aquilion ONE TSX-301C
(注2)東芝スキャナ Aquilion ONE TSX-301A
(※)オプション。システムによって搭載できないものがある。
●問い合わせ先
東芝メディカルシステムズ(株)
広報室
TEL 0287-26-5100
http://www.toshiba-medical.co.jp