フィリップス,新型血管撮影装置アプリケーション「OncoSuite(オンコスイート)パッケージ」を発売
〜最新のライブ3Dガイダンスとシミュレーション機能により腫瘍に対するインターベンションを強力にサポート〜

2014-3-18

血管造影/IVR

フィリップス・ジャパン


Allura

(株)フィリップス エレクトロニクス ジャパン(以下 フィリップス)は,3月18日より,血管撮影装置の新型アプリケーションである「OncoSuiteパッケージ」の販売を開始することを発表した。

「OncoSuiteパッケージ」とは,腫瘍に対するインターベンションの肝動脈化学塞栓療法(TACE)*1 をはじめとする塞栓療法をサポートする「EmboGuide(エンボガイド)」と,アブレーション治療*2 に対するシミュレーション&イメージガイダンス機能を搭載する「XperGuide Ablation(エクスパーガイド アブレーション)」からなる,最新アプリケーション。従来のDSA*3 ,コーンビームCT*4 による術中の画像診断情報に詳細な3Dガイダンス機能を加え,術者を強力にサポートする。
FPD(フラットパネルディテクタ)搭載血管撮影装置Allura(アルーラ)シリーズを導入しているユーザーへのアップグレードも可能なパッケージ*5

「EmboGuide(エンボガイド)」の画面

「EmboGuide(エンボガイド)」の画面

「XperGuide Ablation(エクスパーガイド アブレーション)」の画面

「XperGuide Ablation(エクスパーガイド アブレーション)」の画面

 

「OncoSuiteパッケージ」の希望販売価格は,4千万円で(税込,仕様により異なる),国内初年度の販売台数は約30台を見込んでいる。

●「OncoSuiteパッケージ」の主な特長

1. 「EmboGuide(エンボガイド)」- 腫瘍インターベンションの臨床現場から要望されたTACE(肝動脈化学塞栓術)治療時等の栄養血管候補の抽出補助機能を搭載した最新アプリケーション
TACEをはじめとする塞栓術をサポートする機能として「EmboGuide」ソフトウェアを搭載。この「EmboGuide」では,XperCT(コーンビームCT)より得られた3D情報より腫瘤にかかわる栄養血管候補の抽出をサポートし,複雑で微細な塞栓ルート候補に対する治療戦略のシミュレーションを可能にする。
従来多数のDSA撮影を繰り返すことでしか確認できなかったターゲット栄養血管がより正確迅速に把握できる可能性が高まり,インターベンション手技の正確性とスピードの改善に貢献する。
また,DualPhase XperCT(デュアルフェイズ エクスパーシーティー)*6 では往復軌道でのXperCT収集が可能で,多時相の術中診断情報が必要なインターベンション治療時に,よりスピーディーに目的の3D画像収集が可能。

2つの時相(動脈相/門脈相)を比較するデュアルビューイング

2つの時相(動脈相/門脈相)を比較するデュアルビューイング

「EmboGuide」解析画面をX線透視画像に重ね合わせたイメージガイダンスの画面

「EmboGuide」解析画面をX線透視画像に重ね合わせたイメージガイダンスの画面

 

2. 「XperGuide Ablation(エクスパーガイド アブレーション)」- 穿刺の3D イメージガイダンスと術前のシミュレートサポート
既に発表された穿刺ガイドソフトウェアXperGuide(エクスパーガイド)に,アブレーション治療時の焼灼範囲のシミュレーションサポート機能を搭載した。最新の穿刺アブレーション手技(凍結治療,RFA治療*7 )に必要な3次元の焼灼範囲シミュレーションをサポートすることにより,術者が安心して手技に臨むことができる。

凍結アブレーション治療時の焼灼範囲を3Dで示す画面

凍結アブレーション治療時の焼灼範囲を3Dで示す画面

ラジオ波治療焼灼範囲と穿刺経路シミュレーションの画面

ラジオ波治療焼灼範囲と穿刺経路シミュレーションの画面

 

3. 既存のFPD搭載Alluraシリーズへのアップグレードも可能*8
これから導入予定の施設の血管撮影装置はもとより,既存FPD搭載のAlluraシリーズを導入しているユーザーへのアップグレードも可能。最新の治療現場のニーズに基づいた機能にアップデートすることが可能。

尚,本「OncoSuiteパッケージ」は,4月11日(金)~4月13日(日)にパシフィコ横浜で開催される,日本最大級の医用画像機器学術展示会「国際医用画像総合展(ITEM in JRC 2014)」のフィリップスブース(#101)で,初展示を行う。また,4月13日(日)12:00-12:50のランチョンセミナーでは,「高度なTACE治療を支援するコーンビームCTと新技術:EmboGuide」として,福井県済生会病院の宮川 士朗氏が,本アプリケーションの研究成果について講演を行う予定。

 

*1 TACE(肝動脈化学塞栓術)とは,肝臓がんに栄養を供給する血管を詰めて兵糧攻めにするカテーテル治療のこと。
*2 アブレーション治療とは,腫瘍組織を凝固してしまうラジオ波凝固法と,凍らせて細胞を殺す凍結療法がある。
*3 DSAとはDigital Subtraction Angiographyのことで,骨や背景の臓器を消して血管像だけを描出する,デジタル画像処理を利用した時間差分撮影のこと。
*4 コーンビームCTとは,円錐状X線を用いた回転撮影による断層撮影のこと。
*5 アップグレードにはいくつかの制限がある。詳しくはフィリップス営業担当まで問い合わせ。
*6 DualPhase XperCT機能のアップグレードには,血管撮影装置本体のリリースにより搭載の制限がある。
*7 凍結治療とは腫瘍組織を凍らせて細胞を殺す療法のことで,RFA治療とは腫瘍組織を凝固してしまうラジオ波凝固法のこと。
*8 アップグレードにはいくつかの制限がある。詳しくはフィリップス営業担当まで問い合わせ。

 

●問い合わせ先
(株)フィリップス エレクトロニクス ジャパン
ヘルスケア事業部 お客様窓口
TEL 0120-556-494 / 03-3740-3213
http://www.healthcare.philips.com/jp_ja/

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