放射線情報システム「iRad®-RS」・検像システム「iRad®-QA」(インフォコム)
医療従事者の生産性向上をめざしたシステムづくり

2022-3-1

インフォコム

診療支援


医師をはじめとする医療従事者の過重労働が問題視されている中,人員が増えず患者や業務だけが増える状況に対応するためには,さらに業務を効率化し,これまで以上に専門性の高い分野へのタスクシフトが必要である。実際のタスクシフトへの取り組みとしては,医療機関の医療機能分化から医師事務作業補助者の増員まで,多数の施策が行われている。診療放射線技師の業務では,造影剤やRI薬品注入のための静脈路確保や注入操作をはじめとした業務のタスクシフトが,診療放射線技師法の改正によって認められた。また,2020年4月には医療法施行規則が一部改正され,診療用放射線の安全利用を目的とした改善が義務付けられ,診療放射線技師の専門性を生かしたさらなる業務拡大が求められている。

業務が拡大する一方,診療放射線技師一人が対応できる患者数や業務時間を増やすためには,さまざまなツールを効果的に活用することが必要であろう。放射線部門のデジタル化ツールの代表であるRISや検像システムは,データを容易に共有・検索することで業務効率化に貢献できるシステムである。インフォコムが開発するRIS「iRad®-RS」および検像システム「iRad®-QA」は,拡大する業務をサポートする機能を実装しているので,その機能のいくつかをご紹介する。

RISでの検像状況確認

iRad®-RSとiRad®-QAは,検査情報・検像状況や枚数情報を共有することが可能であるため,通常2つのシステムを相互参照する必要があった情報を1か所で確認することが可能となっている。iRad®-RSで未検像のデータをピックアップしたり,iRad®-QAで検査内容を参照しながら検像業務を行うことができるため,検像業務の効率化が期待できる(図1)。

図1 RISでの検像状況確認

図1 RISでの検像状況確認

 

図2 被ばく情報・検査情報の関連付け

図2 被ばく情報・検査情報の関連付け

 

オーダ情報と画像の不一致を防止

iRad®-QAは,iRad®-RSのオーダ情報と受信した画像のDICOMタグ情報を自動マッチングし,患者情報などに相違があれば警告し,自動転送を止めることができる。この機能を活用することで,患者IDや氏名などの間違いを防止することができる。また,RISに登録されているショット数と検像システムにある
画像の画像枚数のマッチングが可能となっており,iRad®-QAで不一致を検知すれば,iRad®-RSでも同じようにエラーが検知できる。

診療用放射線の安全利用を推進

最適なプロトコールを検討する時,検査情報,被ばく量および撮影画像の画質などの情報を総合的に考慮する必要がある。iRad®-RSの被ばく管理機能を用いて,RDSRデータの収集および検査情報とのひも付けが可能である。また,画像の画質評価は,iRad®-QAで検像を実施しながらiRad®-RSに結果を登録することができる。これらの情報をiRad®-RSに日々蓄積し,定期的に統計・解析することで,プロトコール見直しのエビデンスとすることができるだろう。また,解析結果は診療用放射線の安全利用の定期的な教育のためのデータとすれば,実態に沿った教育につなげることができる(図2)。

 

●問い合わせ先
インフォコム株式会社 ヘルスケア事業本部放射線システム営業部
〒107-0052 東京都港区赤坂9-7-2 東京ミッドタウン・イースト10階
TEL 03-6866-3790
URL https://service.infocom.co.jp/healthcare/

インフォコム

診療支援


(ITvision No. 45 / 2022年3月号)
ヘルスケアIT展(医療ITのバーチャル展示会)
    TOP