iRad®-QA(インフォコム)
新検像システム「iRad-QA」による検像業務改革

2021-2-1

インフォコム

診療支援


あらゆる分野で,デジタルトランスフォーメーション(DX)と呼ばれるデジタル技術による変革が推進されている。日本の人口構造の変化により,医療業界でも需要と供給のバランスが崩れ,人手不足がより深刻化し,医療従事者の労働環境や待遇はますます悪化すると予想されている。このような背景から,医療業界でもさらにIT技術を活用した業務の効率化とコスト削減,新たな価値の創造が求められている。インフォコムは,「ICTの進化を通じて社会のイノベーションに貢献する」を企業理念とし,市場や技術の変化を先取りし,社員自らが常に「進化」をすることで,社会の役に立つものを提供していきたいと考えている。医療IT分野での課題を解決すべく,今回リリースした新検像システム「iRad®-QA」では,「検像業務改革」を推進する新機能を実装したのでご紹介する。

オーダ情報との不一致を防止

検像業務の1つに画像情報の確認があり,画像のタグとオーダ情報を目視で確認している。新iRad®-QAでは,「iRad®-RS」のオーダ情報と受信した画像のDICOMタグ情報を自動マッチングし,患者情報などに相違があれば警告することができるため,患者IDや氏名などの間違いを機械的に防止することができる。また,新機能では,RISに登録されているショット数と検像システムにある画像の枚数のマッチングが可能となっており,撮影漏れのチェックとしてこの機能を利用できるため,特に一般撮影での活用が期待できるだろう。

過去画像自動参照(図1)

フォローアップ目的の検査をする場合,前回画像を参考にして撮影を行うことが多いが,その画像をチェックする検像システムでも同様に前回画像を参照したいケースがある。そのような場合,検像システムは過去検査の情報を保持していないため,PACSを起動し手動で前回画像を探す必要があった。新iRad®-QAでは,iRad®-RSとの連携を強化することで,iRad®-RSにある過去検査情報を基に前回画像を起動することができるようになった。検像端末を2面構成にすれば,それぞれのモニタに過去画像・今回検査画像を表示しながら検像操作を行うことができるだろう。

図1 過去画像自動参照機能

図1 過去画像自動参照機能

 

画像送信漏れ防止機能(図2)

検像システムは,画像がモダリティなどから送信されて初めてレコードが作成されるため,検査が完了してもモダリティから画像を送信し忘れている場合,画像の送信漏れに気づくことができない。新iRad®-QAでは,撮影実施情報とPACSからの画像到着通知をRISで照合し,撮影実施から一定時間経過しても画像到着が確認されないオーダについて,転送漏れアラートとして検像システムにアラート表示を行うことができる。また,iRad®-QAに受信した画像をPACSへ転送することを忘れている場合もアラートを発生させることができるため,依頼元から画像がないと催促される前に送信漏れに気づくことができるだろう。

図2 画像送信漏れ防止機能

図2 画像送信漏れ防止機能

 

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インフォコム株式会社 ヘルスケア事業本部放射線システム営業部
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前2-34-17 住友不動産原宿ビル
TEL 03-6866-3790
URL https://service.infocom.co.jp/healthcare/

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(ITvision No. 43 / 2021年2月号)
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