放射線情報システムiRadシリーズ(インフォコム)
Information SystemからIntelligence Systemに進化した「iRadシリーズ」
2024-2-22
インフォコムは,「Information SystemからIntelligence Systemへ」をテーマに掲げ,2023年に放射線情報システム「iRad-RS」,レポーティングシステム「iRad-RW」,治療RIS「iRad-RT」の最新バージョンをリリースした。新バージョンでは,単に「情報」を扱うだけのシステムではなく,「情報」を共有・活用することで,業務の効率化による生産性の向上や働き方改革に寄与し診療の質を上げるシステムをめざしている。また,昨今活用が進んでいるAI診断支援ソフトウエアを活用した業務のサポートも視野に入れた製品づくりに力を入れている。今回はリニューアルされた機能の一部についてご紹介する。
新機能により新たな価値を提供
受付時警告表示機能や読影率・読影時間確認機能,被ばく管理機能など,データベースに格納された情報や過去のデータを基に業務活用可能な情報やデータを提供することができる機能が充実した。例えば,画像診断管理加算の算定要件である「翌診療日までの主治医への報告(読影率)」を満たしているかを確認する際に,従来バージョンでは「読影統計」の専用画面を起動して確認する必要があったが,新バージョンでは読影業務で用いるレポートワークリスト画面に表示され,読影の合間に進捗を確認することができるようになった。さらに関連して,算定要件達成に必要な読影件数と読影時間の目安を表示することで,読影業務の進捗管理を可視化することが可能となった(図1)。また,現在AI診断支援ソフトウエアを活用したレポート作成支援機能の開発も進めており,解析データに新たな価値を提供するような機能の実装を検討している。
操作性・視認性のさらなる向上
新バージョンのiRad-RS,iRad-RW,iRad-RTでは,ユーザーインターフェイスの見直しなどによる操作性と視認性の向上を行った。さらに,検索時の絞り込み機能や入力履歴機能によって作業の省力化を図ることで,日々繰り返される作業の軽減を行っている。
多様なシステム環境への配慮
システムを導入してから20年を超えるような施設が出現する中,過去データの移行を繰り返しデータが肥大化してきている施設が少なくない。また,近年発生しているサイバー攻撃への対策などのため,施設のシステム環境が多様化してきている。そのような環境への配慮として,大容量データ環境でもシステムのレスポンスを落とさないシステム設計,データセンターを利用したクラウド型システムの対応,セキュリティ対策などの機能を充実させた(図2)。
今後AI診断支援ソフトウエアの活用なども進むことが予想されるが,複雑なシステム連携やデータの相互運用性の確保が課題となるだろう。長年,放射線部門の関連システムを開発・導入してきた経験を基に,インフォコムは今後も質の高い製品の提供を行っていく。
●問い合わせ先
インフォコム株式会社 ヘルスケアソリューション事業本部 放射線システム営業部
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