VNA+OCDB(Open Connect Database)(GEヘルスケア・ジャパン)
オープンプラットフォームによるData Management Solution

2019-2-1

GEヘルスケア・ジャパン

診療支援


はじめに

1990年代後半からPACSを導入する施設も増え,この約20年の間,システムの進化やご施設のニーズもさまざまになり,またいくつかの課題も出てきました。ここでは課題を解決するGEヘルスケアの新しいソリューションの一つである「VNA+OCDB(Open Connect Database)」を中心に説明します。

Data Storageの進化

最近は,各診療科で部門サーバを構築している施設も少なくありません。この部門サーバを持つことで短期データの検索やアクセスは良くなりますが,院内全体で見るとデータがサイロ化され,以下の課題をよく聞きます。

・データが一元管理されていないため,診断に必要なデータの入手に時間がかかる。
・増え続けるデータに対応するため,各部門サーバの増設コストがそれぞれ発生する。
・他社システムへ入れ替える場合,データ移行にかかる費用と時間の負担が大きい。

これらの課題を解決するひとつに,VNA(ベンダー・ニュートラル・アーカイブ)という情報技術プラットフォームがあります。医用画像においてはDICOMという標準フォーマットがあり,外部機器に関しては中立的なものとされています。しかし内部構造を見ると,ビューワ,STS(ショート・ターム・ストレージ),LTA(ロング・ターム・アーカイブ)があり,それぞれの接続において企業独自の通信プロトコールや圧縮技術が採用されていることが多く,マルチベンダーで組み合わせることは困難でした。それらの課題に対してGEヘルスケアでは,効率的なデータマネジメントを実現するCCA(Centricity Clinical Archive)があります。

CCA

ベンダーに縛られないオープンかつ国際標準規約(IHE XDS準拠)に則ったVNA構築をサポートします。院内外のさまざまなシステムに別々に保存・管理されているDICOM画像のみならず,心電図,各種検査情報,さまざまな仕様の紙媒体(同意書や検査レポートなど)やデジタルカメラなどで撮影された画像などを一元管理することで,効率的なデータ管理や各部門におけるシステムのコスト低減を図ることができます。また,一元管理されたデータは,Centricity Universal Viewer ZFP(Zero Foot Print)により診療情報を網羅的に参照することができます(図1)。

図1 Centricity Universal Viewer ZFP

図1 Centricity Universal Viewer ZFP

 

VNAをさらに進化させたOCDB

VNAによりデータを一元管理できることで,「管理」する側と「活用」する側を分けて考えることが可能となりましたが,現実的には,ビューワからの通信プロトコールにメーカー独自の方法の採用が多く,また旧来のDICOM通信はアクセス速度が遅いといった課題などから1社による構成で運用する,または部門サーバを持って運用するご施設が少なくありません。これらの課題をVNA+OCDBというソリューションで解決できるようになりました。
OCDBは,VNAに保存されている画像データをSQLで柔軟に検索ができるよう,他社ビューワに公開したデータベースを言います。接続したシステムと高速にアクセスできるよう,DICOM Web Serviceにいち早く対応しています(図2)。OCDBには次のようなメリットがあります。

・メーカーの囲い込みを排除し,ユーザーに必要なビューワを選びやすい。
・VNA内のデータへ高速にアクセスできることで,部門PACSのストレージ容量を低減することが可能。

実際にお使いになっているご施設から,「好きなビューワを選択できるからこそ,ユーザー視点での真のVNAである」とコメントをいただいています

図2 OCDBの概念図

図2 OCDBの概念図

 

* Centricity Live Tokyo 2017 Report,京都大学医学部附属病院 岡本和也先生,八上全弘先生,INNERVISION, 32・10, 2017.

 

●問い合わせ先
GEヘルスケア・ジャパン株式会社 エンタープライズ・デジタル・ソリューションズ本部
〒191-8503 東京都日野市旭が丘4-7-127
TEL 0120-202-021
URL www.gehealthcare.co.jp

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