Radamès(アレイ)
お客様に寄り添うオンリーワン線量管理システム「Radamès」
2020-10-5
線量管理と「Radamès」
2015年に発表された「最新の国内実態調査結果に基づく診断参考レベルの設定(DRLs 2015)」により「線量管理」の重要性が認識され,「線量管理システム」に対する期待が高まった。また,医療法施行規則の改正により「線量管理」が義務化され,その後2020年7月に「日本の診断参考レベル(Japan DRLs 2020)」が発表された。今それぞれの施設が手探りの状態で線量管理の具体的な方法を模索している。
アレイでは医療施設での適切な線量記録および管理を実現するため,2015年にRadamès(ラダメス)を開発し,販売を開始した。図1にRadamèsシステムの概要を示す。現在さまざまな線量管理システムが販売されているが,アレイはお客様に寄り添ったオンリーワンの線量管理システムを提供することをめざしている。
Radamèsの特長
1.線量管理システムと検像システムの同時導入ができる
Radamèsは,アレイの検像システム「Quartina(クアルティーナ)」のオプションとして構成されている。QuartinaはCTなどの画像診断装置から受信したDICOM Radiation Dose Structured Report(以下,RDSR)や画像を自動的にRadamèsに渡すため,お客様は特別な操作をする必要がない。すでに,Quartinaをご利用になっている環境にRadamèsを追加する場合は,画像診断装置との新たな接続が発生せず追加費用がかからない。なお検像システムがすでに導入されていたり,不要である場合はRadamès単体を導入することもできる。
2.画像診断装置からの受信や画像サーバからの自動取得ができる
画像診断装置からのDICOM StorageによるRDSRの取得はもちろんのこと,DICOM Q/Rを使って画像サーバから自動的に線量情報が取得できる。画像診断装置としては現在CT,血管造影,透視診断,一般撮影,マンモグラフィ,核医学に対応している。CT以外の画像診断装置はRDSRだけではなく,画像データからも線量情報・薬剤情報・患者情報が取得できる。また,患者情報修正・薬剤情報の手入力,DICOM Radiopharmaceutical Radiation Dose Structured Report (RRDSR)からの情報取得,RIS連携など,状況に合わせたさまざまなデータ取得・入力方法を準備している。
3.臓器線量の算出ができる
Radamèsには,放射線医学総合研究所の「WAZA-ARIv2」を利用してCT検査の臓器線量を算出する機能があり,すでにいくつもの施設で運用されている。撮影条件などをWAZA-ARIv2に送信し,返ってきた計算ずみの臓器線量を患者ごとの被ばく線量として保存・表示する。WAZA-ARIv2とはインターネットと直接接続できない環境でも連携可能である。
4.RISと双方向の情報連携ができる
線量管理を的確に実行するためには,RDSRだけでは情報が不十分なことがある。その場合,RIS連携が重要になってくる。RIS連携により「身長」「体重」「オーダ名」「コメント」「薬剤情報」などの必要な情報を補完できる。また,RISに線量情報を表示させるため,Radamèsから撮影条件や実効線量などの情報も送信できる。JJ1017などの撮影コードをご利用の施設では,撮影コードごとの線量管理も可能である。Radamèsではデータベース・ファイル・ソケット通信などのさまざまな連携方式に対応しており,すでに多くのRISシステムとの連携実績がある。
5.レポートや線量管理実施記録が出力できる
Radamèsでは,管理された線量情報を基に,医師用・診療放射線技師用の「放射線検査履歴」や,患者への説明用として「患者用被ばく線量レポート」を簡単に出力できる。
任意の画像診断装置や検査期間などを指定し,その期間の撮影プロトコールごとに被ばく線量の中央値を算出する「線量管理実施記録(図2)」作成機能も近日中に実装予定である。この機能は,日本医学放射線学会の「『診療用放射線に係る安全管理体制に関するガイドライン』等の補足資料」に沿って開発を進めており,院内の委員会や監査時に提出するための資料としてご利用いただける。
【問い合わせ先】
アレイ株式会社 セールス・サポート部
TEL 03-3320-3911
https://www.array.co.jp/