技術解説(シーメンスヘルスケア)

2013年8月号

Women's Imaging 2013 最新技術

乳腺MRI診断の最新トピックス ~撮像技術・解析・診断ワークフロー~

シーメンスは,乳腺MRI診断・ワークフローの改善に,日々新たなハードウェア,ソフトウェアを開発し提供しています。今回は,新たな撮像技術,解析・診断ワークフローについてご紹介します。

●新たなパラレル・イメージング

シーメンスのMRIシステム「MAGNETOM Skyra 3T」「MAGNETOM Aera 1.5T」に,弊社独自の新たなパラレル・イメージング技術である“CAIPIRINHA”を標準搭載しました。この技術を用いることで,三次元的な高パラレル・ファクターが実現可能となり,さらなる高空間・時間分解能ダイナミック画像を提供します(図1)。

図1 CAIPIRINHA

図1 CAIPIRINHA

 

●簡便な薬物動態解析機能

乳腺ダイナミック画像を用いた質的・広がり診断に加え,近年の治療技術の進歩により,治療効果判定が重要視されています。シーメンスは,従来のダイナミック画像を用いたwash-in/out診断に加え,濃染域をより詳細に評価できる薬物動態解析ソフトである“syngo Tissue 4D”を提供します。自動算出されるKtrans,kep,ve,iAUC,Histogramを用いることで,組織内情報を詳しく診断することが可能です(図2)。

図2 syngo Tissue 4D

図2 syngo Tissue 4D

 

●診断ワークフロー

近年の高磁場化,高画質化に伴い,検査後の大量なデータを扱った診断において,ワークフローを改善することが装置メーカーの責務となっています。シーメンスは,画像解析処理システムである“syngo.via”に搭載されている“syngo BreVis”を用いることで,大量の検査データから自動的に診断に必要な解析結果,計測結果を表示し,今までの煩雑な解析手順を,簡便で定量的な自動化へと変化させました(図3)。
またsyngo.viaには,米国放射線専門医会(ACR)により提唱されたBI-RADS(Breast Imaging Reporting and Data System)-MRIに準拠した診断レポーティングシステムである“Breast Care Reading”を搭載し,統一した読影方法,所見用語,カテゴリー分類を簡便に選択し,診療科への提供が可能となります(図4)。

図3 syngo BreVis

図3 syngo BreVis

 

図4 Breast Care Reading

図4 Breast Care Reading

 

【問い合わせ先
コミュニケーション部
TEL 0120-041-387
http://www.healthcare.siemens.co.jp/medical-imaging

TOP