技術解説(富士フイルムメディカル)
2022年7月号
広がる医療AI関連製品・技術
AI技術*を活用した超音波診断画像の高画質化への取り組み
2022年4月,弊社は「超音波の未来がはじまる」をコンセプトに,新時代の超音波診断装置「ARIETTA 850 DeepInsight」と「ARIETTA 650 DeepInsight」の販売を開始した。特長はAI技術を活用したBモード高画質化技術“DeepInsight技術”の搭載である。
DeepInsight技術は,超音波診断装置の画質を大幅に向上させるノイズ除去技術である。AI技術を活用して,膨大な情報から小さな特徴を見逃さず電気ノイズを除去し,診断に必要な信号を選択的に抽出する(図1)。その結果,電気ノイズに埋もれていた微細な組織や複雑な組織構造を,より明瞭に,より自然に表現することが可能となった。特に,超音波の伝播距離の長くなる深部領域や,強い減衰特性を持つ組織(例えば,肝臓組織による脂肪肝など)は,ランダムに発生し続ける装置からの電気ノイズに埋もれてしまいやすいが,ノイズ除去効果が大いに発揮でき,クリアな画像の描出ができるようになった。
DeepInsight技術に既存の超音波の送受信技術や臓器などの組織構造の視認性を高める高画質化技術を組み合わせることで,より高精細に,検者・被検者によるバラツキの少ない安定した画像を提供する。
*AI技術の一つである機械学習を用いて開発・設計したものです。実装後に自動的に装置の性能・精度が変化することはありません。
販売名:超音波診断装置 ALOKA ARIETTA 850
医療機器認証番号:第228ABBZX00147000号
販売名:超音波診断装置 ARIETTA 650
医療機器認証番号:第303ABBZX00058000号
ALOKA ARIETTA 850はARIETTA 850 DeepInsightと呼称します。ARIETTA 650はARIETTA 650 DeepInsightと呼称します。
ARIETTA,DeepInsightは富士フイルムヘルスケア株式会社の登録商標です。
ALOKAは日本レイテック株式会社の登録商標です。
【問い合わせ先】
超音波診断事業部 ビジネス推進本部 超音波マーケティング部
URL https://www.fujifilm.com/fhc