技術解説(富士フイルムメディカル)
2016年8月号
Women's Imaging 2016 最新技術[Breast Imaging]
新世代の乳房“Real-time Tissue Elastography”
●自動化技術融合により進化した“Real-time Tissue Elastography”
乳房におけるReal-time Tissue Elastography(RTE)*1が,自動化技術によりさらに進化し,「ARIETTA S70*2」(図1)に搭載されました。撮像・フレーム選択・計測の3つのフェーズ(図2)において,検査者依存低減を実現するアルゴリズムを搭載しているので,これからelastographyを始められる方でも安心してご使用いただけます。また,すべてのフェーズが簡便な操作で行えるので,検査時間の短縮にもつながります。
1.撮像技術:no manual compression
従来は,微少なひずみを画像化するno manual compression(自発的な加圧を行わない撮像手技)で質の良いフレームを描出するためには,ある程度経験が必要でした。今回,経時的な情報を利用しフレーム品質の判定を行う技術により,no manual compressionでも安定したフレームをリアルタイム描出可能になりました。
2.自動フレーム選択技術:Auto Frame Selection
フレームごとのひずみ画像の偏りを指標化し,その経時的変化に基づいてフレームを選択するアルゴリズムを開発しました。これにより,手振れの影響を受けたフレームを効果的に除外し,安定フレームを自動的に選択することが可能となりました。
3.FLRにおける自動ROI設定技術:Assist Strain Ratio
BモードとRTEの画像情報に基づいて,FLR(fat lesion ratio:脂肪と腫瘍のstrain ratio)のROIを自動設定するアルゴリズムを開発しました。腫瘍の中心をクリックするだけで,腫瘍と脂肪上に,ROIが設定されるようになりました。
*1 Real-time Tissue Elastographyは株式会社日立製作所の登録商標です。
*2 ARIETTAは株式会社日立製作所の登録商標です。
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