技術解説(キヤノンメディカルシステムズ)

2019年8月号

Women's Imaging 2019 最新技術

最新技術で女性診療に寄与する超音波診断装置「Women’s Healthモデル」

近年,女性の社会進出と活躍が注目される一方,生活習慣の変化などから乳がんや卵巣がん,子宮筋腫といった疾患への罹患リスクが高まっている。また,晩婚化に伴う出産年齢の高齢化により,先天性疾患や胎児発育不全(FGR),前置胎盤や癒着胎盤などのリスクも高まってきている。
「Women’s Healthモデル」(図1)は,ピンクパールをアクセントカラーに採用し,プレミアム超音波システム「Aplio」で培った高画質,低流速血流の描出が行える,独自の血流表示モードである“Superb Micro-vascular Imaging(SMI)”,そして組織の硬さを評価する“Elastography”などの多彩なアプリケーションが搭載可能となっている。Women’s Healthモデルは女性関連疾患の早期発見・診断をサポートする強力なツールとなりうる。

図1 Women’s Healthモデル

図1 Women’s Healthモデル

 

●最新の高画質

最新のビームコントロール技術により,浅部から深部まで均一で細いビームを形成し,高精細なBモード画像を提供。乳腺領域では24MHzの高周波で広帯域なリニアプローブが,妊娠初期の胎児超音波検査では5MHzの高周波コンベックスプローブが,より高精細な画像を描出し,早期診断への貢献が期待される。

●低流速血流の表示が行える進化したSMI

第15回日本超音波医学会技術賞を受賞した,低速で微細な血流を描出できる当社独自の血流イメージング技術SMI。その技術をさらに進化させ,細かい血流をより感度良く描出することが可能になった。さらに,複数の断層像を組み合わせて擬似的に血管を立体表示する“Doppler Luminance表示”にも新たに対応。胎盤や腫瘤性病変内の血管構築の様子を把握することへの応用が期待されている。

●女性診療に貢献する多彩なアプリケーション

胎児の動きを立体的に観察できる4D表示では,輝度や透過度,そして影などを調節してリアリティの高いLuminanceやShadow Glass表示機能を搭載。また,胎児の心機能検査にも“2D Wall Motion Tracking for Fetal Heart”が利用できる。さらに,“Strain Elastography”や“Shear wave Elastography”など,多彩なアプリケーションに対応している。

 

【問い合わせ先】
広報室
TEL 0287-26-5100
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