技術解説(キヤノンメディカルシステムズ)

2019年3月号

放射線線量管理システム技術解説

線量管理ワークステーション「DoseXross」のご紹介

●製品概要

当社の新しい線量管理ワークステーション「DoseXross」は,線量管理のほか,撮影プロトコール管理,撮影装置の稼働状況モニタリング機能を搭載し,日々の医療業務をさまざまな角度から支援するコンセプトで開発された。本ワークステーションの機能は,当社医用画像処理ワークステーション「Vitrea」でも利用することもでき,画像診断管理加算3への対応も踏まえ,医療現場のニーズに合わせたシステムの提案が可能となっている。

●製品特長

CTやX線循環器診断システムなどから得られる線量情報を,DICOM RDSRやDICOM SC(OCR処理)から取り込み,指定の条件に従って分析,グラフ表示などの視覚的な結果参照を基本機能とする(図1)。また,DRLs 2015などの線量ガイドラインを参照し,閾値を超える線量値(CTDIvol,DLP,DAP,入射皮膚線量など)や検査時間の確認,患者個人・装置・操作者ごとの検査履歴・線量サマリーを確認できる(図2)。さらに,特定の撮影プロトコールに着目した線量トレンド分析の結果や照射録の参照が可能となっている。また,分析結果を,PDF形式のレポートや二次利用を可能にするCSV形式へデータへの出力機能を持っている。
今後は,当社ソリューション製品(RIS,PACS)との連携を強化し,個人線量のカバー率向上や,施設間での線量情報共有を実現していく方針である。当社は,線量分析結果を基に撮影プロトコールの改善を,線量・プロトコール・画質を総合的に分析することで支援し,医療被ばくだけでなく画質,ワークフローの最適化に貢献したいと考えている。

図1 CT検査詳細およびプロトコール運用状況

図1 CT検査詳細およびプロトコール運用状況

 

図2 患者線量サマリー表示

図2 患者線量サマリー表示

 

【問い合わせ先】
広報室
TEL 0287-26-5100
URL https://jp.medical.canon

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