医用画像博覧会 2020 東洋メディック - 放射線治療装置
定位放射線治療QA用2Dアレイ「SRS MapCHECK」など,高精度放射線治療用のQAツールで業務の効率化に貢献
2020-4-13
![定位放射線治療QA用2Dアレイ「SRS MapCHECK」 定位放射線治療QA用2Dアレイ「SRS MapCHECK」](/var/ezwebin_site/storage/images/festival/festival2020/products/toyo-medic_th/556781-31-jpn-JP/2020_large.jpg)
定位放射線治療QA用2Dアレイ
「SRS MapCHECK」
●定位放射線治療における患者QAのフィルムレス化を実現する「SRS MapCHECK」
Sun Nuclear社のSRS MapCHECKは,高精度な照射が求められる定位放射線治療(SRS,SRT)における小照射野向け患者品質保証(QA)用2Dアレイである。従来,定位放射線治療のQAは,フィルムに放射線を照射し,それをスキャナで解析して行っていたが,フィルムは検出分解能が優れている反面,測定結果を得るまでに時間を要するなど,取り扱いの煩雑さが課題となっていた。一方,SRS MapCHECKは,77mm×77mmのアレイサイズ内に実効エリア0.23mm2のSunPoint2半導体検出器を1013個と高密度に配置しており,フィルムと同等の精度で患者QAを行うことができる。治療計画システムから“SNC Patientソフトウェア”にQAに用いる治療計画ファイルをインポートすることで,線量測定と解析の結果がリアルタイムに表示されるほか,SNC Patientソフトウェア上で治療計画ファイルと実測した線量分布との比較も可能で,患者QA業務の効率化と時間短縮をサポートする。また,半導体検出器の反応に特有の角度依存性もSNC Patientソフトウェア上で補正されるため,多方向から照射を行う強度変調放射線治療(IMRT)などのQAに適している。SRS MapCHECKを導入することにより,フィルム使用量の軽減が期待されるため,長期的にはコスト削減にも貢献する。
なお,SRS MapCHECKは,同社のQAファントム「StereoPHAN」に挿入して用いる測定デバイスである。
●マルチターゲットSRSに対応するオフセンター Winston-Lutzテスト用ファントム「MultiMet-WL Cube」
近年,放射線治療においては,多発性転移性脳腫瘍のSRSをシングルアイソセンタで行う新しい技術が登場している。Sun Nuclear社のMultiMet-WL Cubeは,シングルアイソセンタを用いたマルチターゲットSRSに対するメカニカルQAの一つである,オフセンターWinston-Lutz(WL)テストに対応したファントムである。従来のファントムでは,アイソセンタでのターゲット精度のみを定量化していたが,MultiMet-WL Cubeでは,直径5mmの6個の模擬腫瘤をファントム内に配置しており,ファントムの位置決めエラー,およびオフセンターに配置された模擬腫瘤に対する照準エラーを0.1mm以内の精度でアイソセンタから最大7cm離れた場所まで定量化することができる。
なお,MultiMet-WL Cubeは,同社のQAファントムStereoPHANのインサート用ファントムの一つとして開発されたが,単独での使用も可能である。
![マルチターゲット放射線治療対応QAファントム「MultiMet-WL Cube」 マルチターゲット放射線治療対応QAファントム「MultiMet-WL Cube」](/var/ezwebin_site/storage/images/festival/festival2020/products/toyo-medic_th/02multimet/556798-1-jpn-JP/02MultiMet.jpg)
マルチターゲットSRS対応QAファントム「MultiMet-WL Cube」
●定位放射線治療のプロセス全体を通じたQAが可能な「StereoPHAN」
StereoPHANは,定位放射線治療技術に特に求められるEnd-to-endのQAのために設計されたファントムである。多数のインサートが標準で付属しており,MRIやCTなどの画像撮影モダリティにおけるイメージフュージョンアルゴリズムのQAから,治療計画,照射までの治療プロセス全体におけるQAなど,包括的な不確かさの検証が可能である。セットアップには特別な工具は必要とせず,円筒ファントム部の後方から各種テストインサートを挿入するだけですむほか,すべての構成品はハードケースに収納でき,運搬や保管も容易である。また,SRS MapCHECKをはじめ,多数のオプションインサートも用意されている。
![「StereoPHAN」(左)と定位放射線治療QA用2Dアレイ「SRS MapCHECK」(右) 「StereoPHAN」(左)と定位放射線治療QA用2Dアレイ「SRS MapCHECK」(右)](/var/ezwebin_site/storage/images/festival/festival2020/products/toyo-medic_th/06stereophan/557519-1-jpn-JP/06StereoPHAN.jpg)
「StereoPHAN」(左)と定位放射線治療QA用2Dアレイ「SRS MapCHECK」(右)
●統合QAソリューション「SunCHECK」プラットフォーム
Sun Nuclear社の「SunCHECK」プラットフォームは,独立したQAタスクを統合し,自動化されたフレキシブルなワークフローを提供する。TPSのセカンダリチェックから照射事前QA,そしてin-vivoモニタリングまでの患者QAニーズのすべての自動化をサポートするSunCHECK Patientと, TG-142レポートで推奨されているイメージングQA〜日常的なビーム出力チェック~年次QA業務まですべてのマシンQA業務を統合するSunCHECK Machineの2つのコンポーネントで成り立つ。両者を組み合わせることで,SunCHECKプラットフォームの性能を最大限に発揮する。
![統合QAソリューション「SunCHECK」プラットフォーム 統合QAソリューション「SunCHECK」プラットフォーム](/var/ezwebin_site/storage/images/festival/festival2020/products/toyo-medic_th/03suncheck/557082-1-jpn-JP/03SunCHECK.jpg)
統合QAソリューション「SunCHECK」プラットフォーム
●Monte Carlo線量計算の精度を備えたソフトウエア“SciMoCa”
IBA Dosimetry社の“SciMoCa”は,Monte Carlo線量計算の精度を備えたソフトウェア。TPS線量の誤差を少ない労力で識別し,治療計画の品質や, プラン目標に関するフィードバックを即時に提供する。Monte Carloの高精度で,治療計画の品質,そして患者QAを強化。精度,計算速度, ワークフローの自動化で,独立セカンダリ線量チェックにおける新たな基準を確立する。
![Monte Carlo線量計算の精度を備えたソフトウエア“SciMoCa” Monte Carlo線量計算の精度を備えたソフトウエア“SciMoCa”](/var/ezwebin_site/storage/images/festival/festival2020/products/toyo-medic_th/04scimoca/557085-1-jpn-JP/04SciMoCa.jpg)
Monte Carlo線量計算の精度を備えたソフトウエア“SciMoCa”
●自動ガイドコミッショニングシステム「SMARTSCAN」
IBA社の「SMARTSCAN」は, 効率と正確さをサポートするソリューションとしてビームコミッショニング業務を実施。ワークフローのガイダンス, コントロールのオートメーションと測定業務の概要把握が同時に行える。コミッショニングプロセス全体の安全のため,必要なユーザ操作をソフトが提示。繰り返し行われる作業は自動で実行され,スキャニングの効率化と同時に,LINACやRTPSのより短期間での臨床使用をサポートする。また, それら装置の作動が信頼できるデータベースによって裏づけられていることを確認し, 安全・正確な治療を行う基盤が確立できる。
![自動ガイドコミッショニングシステム「SMARTSCAN」 自動ガイドコミッショニングシステム「SMARTSCAN」](/var/ezwebin_site/storage/images/festival/festival2020/products/toyo-medic_th/05smartscan/557088-1-jpn-JP/05SMARTSCAN.jpg)
自動ガイドコミッショニングシステム「SMARTSCAN」
(文責・編集部)
●お問い合わせ先
社名:東洋メディック株式会社
住所:〒162-0813 東京都新宿区東五軒町2-13
TEL:03-3268-0021
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