医用画像博覧会 2020 シーメンスヘルスケア - CT
AIを用いた全自動撮影システムで診断の質と検査効率を向上するインテリジェントCT「SOMATOM X.cite」
2020-4-24
検査の標準化と生産性向上を図れる
「SOMATOM X.cite」
●“myExam Companion”により検査の目的や被検者の状態に応じて最適な画像を得られる「SOMATOM X.cite」
シーメンスがRSNA 2019で発表した最新CTのSOMATOM X.citeが,いよいよ日本にも登場した。シーメンスがインテリジェントCTとうたうSOMATOM X.citeは,AI技術を用いた新技術のmyExam Companionを搭載。検査者の技能にかかわらず,検査の目的や被検者の状態に応じて最適な画像を得られる。さらに,診断の質だけでなく,検査の効率化を図ることができ,マンパワー不足の解消にも貢献するなど,生産性の向上が可能となる。
新開発のmyExam Companionは,AIによる撮影プロセスの分析を基に,検査の自動化を可能にした技術である。患者の性別や年齢,体格などのデータに加え,検査者が数項目の質問に答えることで,最適な撮影プロトコールが自動的に作成される。例えば心臓CTならば,ECGの波形データから心拍数や不整脈などを自動的に認識。検査者は,カルシウムスコアリングやステントの有無などの質問に回答するだけでよい。さらに,撮影後には,画像再構成が自動的に行われ,検査前の情報を基づいて診断に必要な画像や解析結果が表示される。これにより,検査者によるバラツキをなくし,すべての検査で高精度の画像,解析結果を得られ,高いレベルで検査の標準化を図ることができる。
さらに,SOMATOM X.citeは,AI技術の“FAST 3D Camera”を搭載した。寝台上の天井に取り付けられたFAST 3D Cameraのカメラと赤外線センサから被検者をスキャン。得られたデータをAIアルゴリズムで解析し,撮影部位がアイソセンタになるよう,自動的に最適なポジショニングが行われる。この技術によって,ポジショニングにかかっていた時間を短縮できるほか,高精度の位置決めが可能になるため画質の向上も図れ,再撮影のリスクも低減する。
もちろん,AIばかりがセールスポイントではない。シーメンスはSOMATOM X.citeに,最先端のハードウエア技術を投入している。X線管には,プレミアムハイエンドクラスの「SOMATOM Force」に搭載されている最大1.3Aのハイパワーを誇る“Vectron”を採用。高画質画像を低電圧で撮影できる。さらに,X線スペクトラム変調技術としてスズ(Sn)を素材とした“Tin Filter”を搭載したことで,胸部一般撮影と同等となる従来装置の1/50程度の被ばく線量で撮影が可能だ。また,検出器にはフルデジタルの“Stellarinfinity Detector”を使用しており,ノイズを抑えた画像を得られる。
このほか,コンソールには,モバイルワークフローCT「SOMATOM go.Top」と同じく専用タブレットを採用している。このタブレット上で,被検者の登録から撮影部位やプロトコールの設定,撮影後の画像確認,PACSへの画像転送までの一連の操作をすべて行え,検査室と操作室の往復する回数を減らし,検査の省力化,効率化をもたらす。
(文責・編集部)
●お問い合わせ先
社名:シーメンスヘルスケア株式会社
住所:東京都品川区大崎1-11-1 ゲートシティ大崎ウエストタワー
TEL:0120-041-387
URL:https://www.siemens-healthineers.com/jp/