医用画像博覧会 2020 PSP - 線量管理
医療被ばく線量の最適化をサポートする線量管理システム「ARIStation iSED」
2020-4-13
モダリティやPACS,RISと連携し,
適切な被ばく線量管理を支援する「ARIStation iSED」
PSPの医療被ばく線量管理システム「ARIStation iSED」は,線量情報の収集だけでなく,集めた情報を活用することで,医療被ばく線量の最適化をサポートする機能を備えている。
線量情報の登録においては,モダリティとDICOM接続してRDSRを取得,またはPACSやRIS(PSPの「ARIStation」に対応)から線量情報を自動で収集し,データベースに蓄積する。RDSR非対応の装置については,Dose Reportやサマリ画像などに埋め込まれた情報をOCR機能で読み取り収集する。接続するモダリティやPACSは,メーカを問わないため,多ベンダーの装置を使用している施設においても,線量管理を一元的に行うことができる。モダリティは,CT装置,核医学装置,血管撮影装置に対応している。
データベースに収集された情報は,年齢や体重,プロトコール単位など,さまざまな条件で容易に分析することができる。集計結果は,表形式やヒストグラム,散布図などで参照でき,視覚的に結果を把握しやすい。集計結果から個別の線量情報を参照することもできるため,例えば,外れ値があった場合に,その検査情報を確認することで原因調査を行うこともできる。
ARIStation iSEDは,医療被ばく研究情報ネットワーク(J-RIME)より公開されている診断参考レベル(DRLs 2015)に沿ったDRLの設定に対応している。実際に医療現場で運用されているプロトコールはDRLs 2015よりも詳細なため,自施設のプロトコールとDRLs 2015のプロトコールを紐付ける必要があるが,ARIStation iSEDには簡便に紐付けできる機能が備えられており,線量管理業務の負担を軽減する。なお,DRLは施設の基準に沿った設定も可能である。さらに線量評価においては,CTDIvolだけでなく,体格に応じた線量評価であるsize-specific dose estimates(SSDE)にも対応しており,小児の検査においても適切な線量管理が期待できる。SSDEは体幹部だけでなく,2019年7月に報告されたAAPM Report No.293にいち早く対応し,頭部においても,より実際の被ばく状況に近い,精度の高い線量管理が可能となっている。核医学装置については,2020年現在RRDSR出力未対応の機種が多いため,RI薬剤の手動入力が可能である。手動入力では,2核種以上を同時に使用する検査にも柔軟に対応している。
(文責・編集部)
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