医用画像博覧会 2020 日立製作所 - MRI
検査の高速化・自動化で,検査技師の業務負担軽減と被検者の負担軽減を実現
2020-4-13
スピードがプラスされた1.5T MRI
「ECHELON Smart Plus」
●“スピード”という価値がプラスされた1.5T MRI「ECHELON Smart Plus」
1.5T MRI「ECHELON Smart Plus」は,確かな画質性能と静音性の両立に加え,スピードという価値をプラスした,日立の最新1.5T装置である。入室から退室までの検査全体の時間短縮を可能にする“スピード”を支えるのが,独自システム“SynergyDrive”だ。複数の機能と技術により,セッティングから位置決め,スキャン,後処理までの一連の検査時間を短縮する。
ポイントの一つが,検査における操作を簡略化・自動化する“AutoExam”で,患者をセッティングした後は,ワンボタンで位置決めから後処理まで完了することができる。頭部検査においては,スライスライン設定サポート機能“AutoPose”により,位置決め画像から高精度に撮像断面が設定される。また,撮像後は,“AutoClip”機能により,頭部MRA画像のクリッピング画像が自動で作成される。
スピードを支えるもう一つのポイントが,高速撮像技術“IP-RAPID”である。アンダーサンプリング法を用いて得られた画像に対して,繰り返し演算を活用した画像再構成処理を適用することで,画質を維持しながらノイズを低減することができる。これにより,従来の画質を維持したまま撮像時間を約50%短縮することができる。撮像時間を維持して,画質を向上させることに活用することもできる。全身さまざまな部位,シーケンスに適用でき,静音機能“Smart Comfort”との併用も可能だ。
体動アーチファクト低減機能“All Around RADAR”や,DIXON法による水・脂肪分離画像“FatSep”によるマルチコントラストなど,臨床に有用なアプリケーションも多数搭載している。
検査の短時間化・自動化は,操作を担う検査技師の負担を軽減し,検査スループットを向上させるだけでなく,静かな環境の下,短時間で検査が終わることで,被検者の負担を大きく軽減すると期待される。
●リラックスできる検査環境を提供する「Smart Theatre」
検査における被検者の負担を軽減するため,MRI用ボア内映像投影システム「Smart Theatre」の提供が開始された。Smart Theatreは,プロジェクターと鏡を用いて,ボア内に直接映像を投影するシステムで,空やオーロラなどの映像を投影することで,リラックス効果をもたらすと期待される。MRIに影響を与えないために,プロジェクターは検査室外部に設置し,高周波ノイズを通さず光のみを通す導波管で投影光を検査室内に照射。複数の鏡で反射させることで,ボア内に映像を届ける。映像は,投影されたときに歪みのないように設計されている。ヘッドコイルミラーを用いてガントリ外の壁面などに映し出された映像を見るシステムと異なり,寝台がガントリに進入する瞬間から映像を見ることができ,より閉塞感を軽減できると期待される。
また,MR対応音響システムと連携して,映像とリンクしたBGMを検査室内に流すこともでき,よりいっそうリラックスできる検査環境を提供する。
(文責・編集部)
●お問い合わせ先
社名:株式会社日立製作所
住所:東京都台東区東上野 2-16-1 上野イーストタワー
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