医用画像博覧会 2020 GEヘルスケア・ジャパン - 核医学 
高画質と優れた検査効率を実現する「Discovery MI.v-AM edition」と「800シリーズ」

2020-4-20

GEヘルスケア・ジャパン

核医学


体動補正技術“Advanced MotionFree”搭載の「Discovery MI.v-AM edition」

体動補正技術“Advanced MotionFree”搭載の
「Discovery MI.v-AM edition」

●呼吸による体動を自動で補正する「Discovery MI.v-AM edition」

GEでは,2016年8月に業界初となる半導体検出器搭載PET/CT「Discovery MI」を発表した。その後,Discovery MIは,最新技術を取り入れて進化し,2018年11月には呼吸による体動を補正する機能を採用した「Discovery MI-AM edition」が登場。現在,最新装置として「Discovery MI.v-AM edition」および「Discovery MI.e-AM edition」がラインアップされている。

Discovery MI.v-AM editionの最大の特長は,半導体検出器“LightBurst Digital Detector”の搭載による高感度と高分解能を高次元で両立したことである。silicon photomultiplier(SiPM)半導体を用いたこの検出器は,高いTOF時間分解能によりSNRが向上。さらに,GE独自の技術である“コンプトン散乱リカバリー”によって高感度を実現した。これにより,従来の2倍となる解像度の画像を得られるほか,検査時間を従来の1/2に短縮でき,被ばく線量も1/2に抑えることが可能だ。

また,Discovery MI.v-AM editionは,画質と定量精度を両立する独自のPET画像再構成技術“Q.Clear”も搭載している。Q.Clearは,逐次近似法による画像再構成での繰り返し演算によるノイズの増幅をコントロールするアルゴリズムを採用。再現性・安定性のある定量精度を実現した。さらに,微小病変描出能も向上する。これにより,より確信度の高い治療効果判定や治療方針の決定が実現できる。

これらの特長に加えて,呼吸による体動を自動で補正する技術“Advanced MotionFree”を搭載した。PET/CT検査では,50%程度が呼吸性移動の影響を受けていると言われており,それが原因で空間分解能の低下や微小な病変の描出能に悪影響を及ぼすとされてきた。そこで,従来は外部呼吸監視装置を用いて画質の安定化を図っていたが,被検者の呼吸コントロ-ルが必要であったり,体表にマーカーを配置しなければならないなど煩雑な作業が発生し非効率であった。このAdvanced MotionFreeを適用することで体動が自動的に補正され,検査の適用が拡大するほか,定量精度が30%向上し,空間分解能を67%改善できるという。さらに,外部呼吸監視システムが不要になり,体動補正の管理や収集時間延長の判断などが自動的に行われるため,ワークフローも向上する。

「Discovery MI.v-AM edition」に搭載される半導体検出器“LightBurst Digital Detector”

「Discovery MI.v-AM edition」に搭載される半導体検出器“LightBurst Digital Detector”

 

●描出能向上と撮像時間短縮を図る“SwiftScan”の「800シリーズ」

SPECTとしては,2018年に新製品として「800シリーズ」が登場した。ユーザーのニーズに合わせて最適な製品を選択できるよう5機種を幅広くラインアップ。最上位機種としてCZT(テルル化亜鉛カドミウム)半導体検出器を搭載したSPECTと16/32スライスCTを組み合わせたSPECT/CT「NM/CT 870 CZT」を設定した。ほかのSPECT/CTとしては,CZT半導体検出器にアップグレード可能な診断用16/32スライスCT搭載のSPECT/CT「NM/CT 870 DR」,診断用8/16スライスCT搭載のSPECT/CT「NM/CT 860」,吸収補正用CT搭載の「NM/CT 850」を用意。このほか,SPECT専用機として,「NM 830」がある。
800シリーズでは,がん診療などでの病変の描出能や撮像時間の短縮を図るため,新技術“SwiftScan”を搭載している。Step and Shoot収集時に検出器が回転動作中でもデータ収集が可能となり,全身撮像の場合,データ収集時間を最大25%短縮。さらに,新型コリメータ“LEHRS(Low Energy High Resolution Sensitivity)”と“Swiftscan Planar”により,骨シンチグラフィにおける感度と空間分解能が向上し,優れた描出能を実現している。
また,核医学専用ワークステーション「Xeleris 4DR」では,容易に解析処理を行え,定量アプリケーションの機能を強化した“Q.Volumetrix”をオプションで提供する。

新技術“SwiftScan”を搭載した「800シリーズ」

新技術“SwiftScan”を搭載した「800シリーズ」

 

「Xeleris 4DR」のオプションで提供される“Q.Volumetrix”

「Xeleris 4DR」のオプションで提供される“Q.Volumetrix”

 

(文責・編集部)

 
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