技術解説(シーメンスヘルスケア)

2023年8月号

Women’s Imaging 2023

See the difference. Make the difference. ─「MAMMOMAT Revelation」機能紹介─

Siemens Healthineersがトモシンセシス対応装置の販売を開始してから15年が経過しようとしているが,依然トモシンセシスへの注目度は高く,精密検査だけでなく,人間ドックなどの任意型検診に導入する施設も増えている。このトモシンセシスをはじめとして,検診から精査まで最良のブレストケアを叶える最上位機種「MAMMOMAT Revelation」の機能をいくつか紹介する。

●トモシンセシス

マンモグラフィで課題とされる乳腺と病変の重なりに対するアプローチとしてトモシンセシスは誕生した。断層撮影の場合は振り角が大きいほど,また,照射回数が多いほど実効スライス厚が薄くなり,深さ情報をしっかりと得られる画像となるが,Siemens Healthineersは50°という広い振り角と25回の低線量多照射を採用し,病変だけでなく,その周囲の乳腺組織の観察までできる画像を生成する。

●トモバイオプシー

トモバイオプシーのメリットは,従来ステレオ画像から2点を選択していたターゲッティングを,スライス画像の1点選択で決定でき,時間短縮が可能なところにある。加えて,MAMMOMAT Revelationは広角撮影のトモシンセシス画像を用いるため,示す値の誤差範囲は±1mmという高い精度を持ったターゲッティングが可能となる。また,2D,トモシンセシス,いずれの画像においても同じ画素サイズ85μmを採用しており,検査や比較読影のしやすさも考慮している。

●被ばくと画質

2D撮影においてもトモシンセシス撮影においても,被ばくと画質のバランスは常に検討が続けられている。MAMMOMAT Revelationは,2D撮影において低被ばく機構「PRIMEテクノロジー」を搭載している。これまで散乱線除去のために使用していたグリッドの代わりにソフトウエアにて散乱線を除去するため,グリッドの吸収を考慮して追加されていた分の線量を省いて2D撮影ができる。この技術により,最大30%の被ばく低減(当社従来比)が可能となる。
また,Siemens Healthineersでは,米国食品医薬品局(FDA)から,スクリーニングにおいてトモシンセシスのみでの診断認証を得ているが,そこに過去の2D画像との比較といった観点から合成2Dにも関心が高まってきている。

これまで見つけにくかったものが,しっかりと観察できる。これまでわかりにくかった組織の違いが,はっきりと判別できる。これからもSiemens Healthineersは,診断能でマンモグラフィ検査に新たな違いを生み出すことをめざしていく。

 

【問い合わせ先】
コミュニケーション部
TEL 0120-041-387
URL https://www.siemens-healthineers.com/jp/

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