技術解説(GEヘルスケア・ジャパン)
2023年5月号
US Today 2023
革新と確信をもたらす先進技術「LOGIQ E10シリーズ」&「LOGIQ Fortisシリーズ」─「cSound2.0」がもたらす恩恵とは?
小沼 雅世[GEヘルスケア・ジャパン(株)超音波本部]
近年の超音波画像診断装置の進化は目覚ましいものがあるが,その中でも特に,確かな肝診療を行う上で,エコー画像の画質は重要であると考えられている。本稿では,全視野・全深度フルピクセルフォーカスを実現する「cSound」技術をさらに進化させた「cSound2.0」を搭載した,汎用装置「LOGIQ E10シリーズ」と「LOGIQ Fortisシリーズ」について紹介する(図1)。
■常に最上を追究し続ける革新的イメージング
画像技術の根幹は,「cSound Imageformer」と呼ばれる再構成法からなり,すべてのピクセルでフォーカシングがなされている。その結果,高い空間分解能とコントラスト分解能を両立し,かつ高いフレームレートの画像を全視野で得ることができる(図2)。今回,新たに搭載されたcSound2.0は,深部まで均質なイメージを描出可能な「cBand HI」,intelligentな画像処理により視認性の向上に寄与する「Advanced SRI」などの先進的な画像チューニングにより,さらなる高画質化を遂げた。鮮明な画質は,病変部の性状評価がストレスなく行え,検者・被検者の負担軽減に直結する。
■次の一手を生み出すフルフォーカス造影
また,cSound2.0がもたらす恩恵は,Bモードだけではなく,均一なイメージで描出可能なフルフォーカス造影を実装している(図3)。従来はターゲットに合わせて適切な位置にフォーカスを合わせる必要があったが,フルフォーカス造影では病変の位置によらず明瞭に描出可能であり,より確信を持った診断をアシストすることが可能である。
■客観性&信頼性の高い定量化アプリケーション
近年の画像診断においては,悪性度の高い病変を発見するだけでなく,より早期に高危険群を絞り込むことも重要視され始めている。肝線維化を評価するアプリケーションである「Shear Wave Elastography(SWE)」は,客観性や再現性を担保するために,Quality Map表示による剪断波の伝播精度の可視化が可能となった。
また,超音波の減衰を推定する「Ultrasound-Guided Attenuation Parameter(UGAP)」は,自動計測アルゴリズムを用いることで,検者間誤差が少なくより安定した計測を可能としている。
SWE,UGAPを同一シーケンス上で検査することのできるワークフローの向上ツールも新たに開発をされており,日常診療にもストレスなくこれらの検査を追加することが可能である(図4)。
このようにcSound2.0がもたらす恩恵は,次世代とも言える高画質と,客観性・信頼性の高い先進的なアプリケーションが多数搭載され,検診から精査まで再現性・効率性の高い肝診療に寄与することが示唆される。
製造販売:GE ヘルスケア・ジャパン株式会社
販売名称:汎用超音波画像診断装置 LOGIQ E10 医療機器認証番号:230ABBZX00025000
*LOGIQ E10xはLOGIQ E10 R2以上のニックネームです。
*GEは,商標ライセンス下で使用されるGeneral Electric Companyの商標です。
*LOGIQは,GE HealthCare社の商標です。
販売名称:汎用超音波画像診断装置LOGIQ E10s 医療機器認証番号:302ACBZX00003000
*LOGIQ Fortisは汎用超音波画像診断装置 LOGIQ E10sの類型です。
*LOGIQ Fortis Xは,上記医療機器の認証機能の中で特定のオプション機能を標準搭載とした構成を指すニックネームです。
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