技術解説(GEヘルスケア・ジャパン)
2021年8月号
Women's Imaging 2021 最新技術
GEヘルスケアの技術を集結した「Senographe Pristina」
GEヘルスケアは,マンモグラフィが誕生してから50年以上にわたり,乳がん診断に寄与するために,高精度なマンモグラフィ検査と最新テクノロジーを追究してきた。「Senographe Pristina」は,検査にかかわるすべての人に寄り添える次世代型マンモグラフィ装置として,受診者がマンモグラフィ検査を敬遠する理由の1つである“検査時の痛み”に着目して,乳房支持台の角に丸みを持たせ,その厚みを薄くすることにより,検査における腋下や肋骨への痛みを和らげ,より快適な検査を提供する。また,トモシンセシス(DBT)や造影マンモグラフィ,バイオプシー機能の拡張性により,施設の運用に合わせた選択も可能である。
●優れた診断精度実現のためのDBT技術
DBTでは,X線曝射タイミングとガントリの動きをシンクロさせたstep & shoot撮影法により,ボケの少ないクリアな画像の収集が可能となり,撮影後には10mmのslab画像と最小0.5mmのplane画像を得ることができる。読影時は,これら画像の組み合わせにより,効率良くスピーディな読影が可能となる1)。また,逐次近似法“ASiRDBT”を用いた画像再構成により,2D撮影と同等線量の低被ばくの実現,アーチファクトの低減,微小石灰化の描出能の向上が期待できる。
●これまで培った技術を踏襲し進化し続けるバイオプシー機能
3Dバイオプシー機能を搭載した「Pristina Serena」(図1)は,3Dガイド下生検により奥行方向の情報を活用することが可能となった。3D技術はターゲッティングを容易にするだけではなく,独自のアーチファクト低減技術により,従来のステレオ検査と比較し撮影回数を半分以下にすることを可能とし,被ばく低減と撮影時間の短縮ができる。
また,Pristinaはバイオプシー機能がさらに進化し,造影マンモグラフィガイド下生検機能“Serena Bright”がついに実装可能となった。高度なマンモグラフィ技術である造影マンモグラフィを活用することにより,造影剤の分布から乳腺の異常を鮮明に描出し,より高い精度を提供することが可能である。
◎
GEヘルスケアは,今後もより臨床ニーズに求められる技術と,受診者にとってより負担が少ない検査を追究し続ける。
●参考文献
1) Stork, A., et al. : Digital breast tomosynthesis :
Thick versus thin slices─clinical performance and reading time. ECR 2016.
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