CT画像をベースとする肺野用・大腸用のCAD(Computer-Aided Detection:コンピュータ支援診断)の開発を中心に事業展開を行っているメディックサイトでは,大腸用のCADである「COLONCAD」(日本国内薬事未承認)を中心に展示を行った。
近年,大腸がんの増加に伴い,低襲侵で診断効率に優れたCTコロノグラフィ(CTC)が注目を集めている。日本では,国立がんセンターなどが早くから研究に取り組んでいるが,同社は国立がんセンターと共同でCADの開発に取り組んでおり,現在はCADの信頼性に関する検証作業や,より効率的に読影を行うためのCADの活用法に関する検討が進められている。
また,同社は複数のワークステーションメーカーと共同で,COLONCADを搭載したワークステーションの開発にも取り組んでおり,今回の展示では,COLONCADが搭載されたバイタル社,テラリコン社,インフィニット社,ビアトロニクス社,バルコ社のワークステーションが参考出品された。
さらに,高精度なCTC検査を行うためには,CT撮影の際に大腸を空気または炭酸ガスで十分に拡張することが重要なポイントとなる。特に,腸内での吸収の早い炭酸ガスを自動で注入し,腸内の圧を一定に保つ“炭酸ガス自動注入器”が有用であるとされているが,国内ではまだ薬事承認された製品は販売されていない。そこで,同社では現在,この炭酸ガス自動注入器の開発にも取り組んでおり,そのプロトタイプが参考出品された。
炭酸ガス自動注入器
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