東芝メディカルシステムズは,Aquilion
ONEの発表で,大いに盛り上がりを見せたが,そのほかにも新しい製品を発表しており,勢いの感じられるRSNAとなった。桂田昌生代表取締役社長は,「来場者の方々に,東芝は元気だといっていただけている」と今回のRSNAに手応えを感じていたようだ。
MRIでは,今年日本国内でもリリースされた128エレメントのコイルを採用したAtlas SPEEDER搭載のVantage
Atlasを出展し,日本国内で普及し始めた非造影MRIを紹介していた。昨年のRSNA2006でもこの非造影MRIを紹介し,大きな反響があったが,米国では保険制度上の問題もあり,施行する施設は少なかったそうだ。大学病院などでデータが蓄積されてきたことで,今後一般病院,イメージングセンターなどにも広まっていくことが期待される。
また,新製品としては,Vantage Atlasの開口径を広げたVantage TITANを発表した。Vantage
Atlasの上位機種として位置づけられている。昨年のRSNA2006で参考出品した際は開口径65cmであったが,それを71cmまで拡大。体格の大きな被検者の多い米国市場での販売を行う。日本市場での導入については未定である。このほか,MRIでは,昨年同様今回も,3T装置のモックアップを紹介していた。テストサイトでのデータ収集などを進めており,そう遠くない将来の製品化が期待されている。
X線撮影装置では,新製品として,FPD搭載の一般撮影装置,RADREX-iを紹介(国内では発売ずみ)。立位,臥位タイプで,17インチのFPDを採用している。高感度で低被曝での撮影が可能。立位タイプにモニタを搭載し,撮影室内で確認ができるなど,検査効率の向上という点でメリットがある。血管撮影装置では,5軸型のバイプレーン装置を展示し,新しいアプリケーションとして,コーンビームCTを撮影するロー・コントラスト・イメージングを搭載している。
超音波装置では,昨年のRSNA2006で発表したAplio XGがバージョン2.0となった。ボリュームイメージングという発想に立っており,4Dプローブで撮影したボリュームデータをページングするように見ることができるといった機能を搭載している。また,新製品として,コンパクト型のモノクロ装置,famio
Cubeを紹介していた。 |
桂田昌生代表取締役社長
Vantage TITAN
RADREX-i
famio Cube
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