第45回日本核医学会総会

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PETとCTの間がオープンな開放感が特長。PETとCTの単独使用も容易に。
中山俊夫さん
(マーケティング本部核医学部長
フィリップスエレクトロニクスジャパンメディカルシステムズ)
中山俊夫さん (マーケティング本部核医学部長 フィリップスエレクトロニクスジャパンメディカルシステムズ)
 オープンガントリPET/CT「GEMINI(ジェミニ)」を11月9日に発売しました。フィリップス社のPET装置「ALLEGRO(アレグロ)」の感度を向上させたPET部と,マルチスライスCT「Brilliance(ブリリアンス)」を組み合わせました。CTは6列,10列,16列があり,各病院での使用目的に合わせて選択可能です。
このシステムの一番の特長は,高感度で高画質という点です。日本では,少ない放射性薬剤で短時間により多くの方を検査したいというご要望が多いことから,3D-PETに適した高感度なGSO検出器を採用しました。クリスタルのサイズが,従来の20mmから30mmになり,さらに結晶の透明度が高くなったことで,感度が非常に高くなっています。これにより,撮影時間が従来の約半分の時間ですむようになりました。逆に,以前と同じ検査時間を取れるのであれば,理論的には倍のデータ量が得られるということになります。また,GSOは温度特性が良好なので,特別なガントリ冷却システムも必要とせず,患者さんに最適な検査室内温度が設定できます。高画質については,もちろん素子の問題もありますが,3D-PET撮影専用に開発された3D-RAMLAという画像再構成アルゴリズムをさらに発展させた3D-LOR法を採用して,3次元のデータを立体的に計算することで高画質が得られています。
装置は寝台移動型を採用しています。寝台が二重構造になっており,CT撮影のときは天板のみを,PET撮影のときは下の寝台も一緒に動かし,さらに真ん中の寝台受けが支える構造になっているため,CTとPETのたわみが同じ程度になり,位置が狂わないという構造になっています。開口径はCT,PET,どちらも70cmです。もちろん,それぞれ単独使用も可能です。CTとPETのガントリ間がオープンになっているので,一体型のものよりも開放感があり,閉所恐怖症の患者さんにも安心していただけますし,PET側のガントリが後ろに動きますので,単独使用のときにも非常に使い勝手の良い設計になっています。

●PET/CT「GEMINI(ジェミニ)」
PET/CT「GEMINI(ジェミニ)」
PET装置「ALLEGRO(アレグロ)」の感度を向上させたPET部と,マルチスライスCT「Brilliance(ブリリアンス)」のCT部を組み合わせ,3D-PETに適したGSO検出器を採用したことにより,高いエネルギー分解能による散乱線除去が可能になり,より高品位の画像が得られるようになった。さらに,GSO検出器を連続的に配置することにより,システム感度が向上。画像再構成アルゴリズム3D-LOR法を搭載したことで高集積アーチファクトが低減し,分解能の向上も可能にした。マルチスライスCTを採用したことで,より短時間での吸収補正が行え,心機能解析への応用が期待できるという。

● ワークステーション「Extend Brilliance Workspace (EBW)」
ワークステーション「Extend Brilliance Workspace (EBW)」
CTのデータ画像処理装置をベースにしており,簡便に高精度なCT画像とPET画像の重ね合わせ画像が表示できる。自由度が高く,各種解析ツールを開発,搭載予定だという。

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