一般社団法人保健医療福祉情報システム工業会(JAHIS)は,2012年1月12日(木),コクヨホール(東京都品川区)において,「平成24年 第17回JAHIS講演会&賀詞交換会」を開催した。
第1部の講演会では,運営会議議長の富田 茂氏(NTTデータ)が「年頭にあたっての抱負」を述べ,昨年の活動を振り返って,経済産業省「医療等情報化共通基盤構築調査事業」への参画、中医協への初めての委員派遣、日本医学会総会博覧会展示,事務所移転などを主な取り組みとして紹介した。2012年の取り組みとしては,2010年に発表した“JAHIS2020ビジョン”の達成のために,具体的なロードマップを盛り込んだ「中期計画2015」を作成する。一般社団法人として最初の中期計画であり,外的・内的状況を踏まえてめざすべき姿を共有できるものにしていくと語った。
JAHISは,2012年1月現在,会員数355社,会員企業の売上高実績の市場規模で4398億円となっている。市場規模は,創設時(1994年,1800億円)の2.4倍となっており,富田氏はJAHISのプレゼンスが向上しており,それに見合った責任ある活動を進めていきたいと述べた。
続いて行われた特別講演では,特定非営利活動法人ジェン(JEN)理事・事務局長の木山啓子氏が「東日本震災支援〜希望に向けて」と題して講演を行った。ジェンがこれまで行ってきた旧ユーゴスラビア地域やスリランカ,そして東北での「心のケアと自立の支援」をモットーとする活動を紹介した。
第2部では,賀詞交換会が行われ,JAHIS会長の山下 徹氏の挨拶に続いて,来賓として出席した経済産業省商務情報政策局ヘルスケア産業課課長の藤本康二氏,厚生労働省医政局研究開発振興課医療技術情報推進室室長の福原康之氏,総務省情報流通行政局情報流通振興課情報流通高度化推進室室長の吉田恭子氏,内閣官房内閣参事官の有倉陽司氏がコメントした。
挨拶の中で山下会長は,東日本大震災に際して被災者の状況を見るにつけPHRやEHRといったインフラがあればもっと役に立てたのではないかと忸怩たる思いがあると述べ,改めて医療情報のIT化の重要性が認識されており,JAHISとしてこれを推進していく大きな責任があると語った。 |