日本医療機器産業連合会(医機連)は3月25日,KKRホテル東京(東京都千代田区)にて平成23年度(第15期)記者会見を開催した。4月からの新年度開始にあたり,平成23年度(第15期)の役員改選に伴う会長挨拶ならびに,平成23年度医機連活動方針が発表された。
最初に,医機連会長に荻野和郎氏(日本光電(株)代表取締役会長)が再任したことが報告され,荻野氏が再任挨拶ならびに,医機連の平成23年度事業計画の重点課題を説明した。
荻野氏は,3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震を受け,犠牲者へのお悔やみと被災者へのお見舞いを述べた。医機連の会員企業も被災し,医療機器の生産活動が滞っている部分があるものの,被災地域をはじめとした医療機関を支えるためにも,連合会をあげて対応していきたいとした。
続いて,平成23年度の事業計画の重点課題として,次の11点を挙げた。
1)平成22年4月に行った提言課題(研究開発活性化に向けた制度の見直し,承認迅速化に向けた制度の見直し,イノベーション評価)の実現をめざす。
2)医療技術産業戦略コンソーシアム(METIS)第4期の4つの活動テーマ(革新的医療機器とレギュラトリーサイエンス,医療機器の適正な評価,未承認医療機器による臨床研究,アジアとの連携・交流)の検討結果を取りまとめて行政等へ提言を行う。
3)産業政策会議「医療イノベーション推進部会」の活動を推進する。
4)グローバルに対処する方策を検討するとともに,GHTF次期議長国としての活動およびその他国際関係機関との連携,国際規格の検討,環境規制,各国規制情報の収集を行う。
5)平成24年度診療報酬改定に向けて医療機器産業の成長の視点等を踏まえた検討を行い具現化を図る。
6)医療機器の品質・有効性・安全性を確保するとともにさらなる市販後安全への取り組みの強化を図る。
7)産業の成長課題として健康管理(予防),在宅,ICT等への取り組み方針を策定する。
8)「医療機器の流通適正化」について関係加盟団体と医機連関係委員会との連携強化を図る。
9)医療のIT化に関し,医療機器本体および包装へのバーコード表示の強化,MEDIS-DC医療機器DBの利用促進を図る。
10)「医療機器市民フォーラム」等を通じてより効果的な広報機能の充実を図る。
11)コンプライアンスおよびプロモーションコードのさらなる徹底を図る。 |