医療技術産業戦略コンソーシアム(METIS)は3月18日(木),東京會館(千代田区)において,「第2回医療テクノロジー推進会議」を開催し,同日,その内容を報告する記者会見を開催した。
記者会見では,会議の共同議長を務めた,荻野和郎氏〔医機連会長,日本光電工業(株)代表取締役会長〕と梶谷文彦氏(川崎医療福祉大学副学長,岡山大学特命教授)は,昨年12月に新政府によって発表された新成長戦略の中の成長分野の戦略として「ライフ・イノベーションによる健康大国戦略」が示されたことを受け,医療機器業界もそれに応えていかなければならないと述べた。
METISは,2009年からの3カ年かけて行う第4期の活動テーマを「革新的医療技術の実用化と産業基盤整備による成長戦略の推進」とした。医療機器産業を活性化し,グローバルな競争に対応するためには,新技術,革新的技術によって競争力のある商品作りと開発のスピードアップが図られることが重要として,METIS事務局長の原澤栄志氏〔日本光電工業(株)取締役専務執行役員〕が同会議で決定した4つのテーマについて説明した。
具体的には(1) 「革新的医療機器とレギュラトリーサイエンス」(主査;佐久間一郎 東京大学教授),(2) 「医療機器の適正な評価」(主査;楠岡英雄 独立行政法人国立病院機構大阪医療センター院長),(3) 「未承認医療機器による臨床研究」(主査;川上浩司 京都大学大学院教授),(4) 「アジアとの連携,交流」(主査;下条文武 新潟大学学長)である。
今後METISでは,4つのテーマの協議の場として,それぞれのテーマごとに「戦略会議」を設置するとともに,産業側,学術側の双方のメンバーからなるワーキンググループを組織する。 |