リマージュジャパン(株)は3月5日(金),セルリアンタワー東急ホテル(渋谷区)で「リマージュジャパン パートナー会」を開催した。同社はパートナー会において,販売代理店やメディアなどに向けた「ビジネス戦略説明会」を行い,その中で,新製品のディスク発行システム「Rimage Professional 5400N」(以下,5400N)と「Rimage Professional 3400」(以下,3400)を発表した。
米国ミネソタ州に本社を置くリマージュは,デジタルディスク・パブリッシングシステムの業界で世界をリードする企業で,北米,ヨーロッパ,アジアにおいて,世界的にビジネスを展開している。
今回発表された5400Nと3400は,業務用のCD,DVD,Blu-ray ディスクを自動的に作成する装置。小売店や病院の窓口業務向けに開発された,48.3cm(高さ)×37.6cm(幅)×49.5cm(奥行き)というコンパクトな装置でありながら,2台のレコーダを搭載し,1時間に18枚のDVD(4.7GB)や30枚のCD(700MB)の作成が可能という性能を持つ。また,50枚のディスク入力ビンを3つ搭載し,それぞれに異なるディスクをセットすることが可能。さらに,同社の最新の印刷技術であるEverest400を採用した熱再転写印刷システムにより,汚れやにじみ,色落ちを防ぎ,長期安定性に優れたラベルのディスクを作成できる(詳細はこちらへ)。
ビジネス戦略説明会では,はじめにリマージュジャパン(株)代表取締役・本社アジア太平洋担当副社長の小山田佳裕氏が,「FY2010 Change of Rimage Business Structure 2010年ビジネスディレクション・新製品のご紹介」と題して発表した。小山田氏は,リマージュの世界的なビジネス展開の歴史を振り返った上で,「2009年からは,われわれの進む道を再設定していく時期と定めている。そのために,コアビジネスの強化と新規ビジネスの開拓を進めている」と述べた。小山田氏は発表の最後に,会場に置かれた5400Nと3400を紹介し,開発コンセプトなどを述べた。同2機種は,設計から製造までのすべてをはじめて“Made in Japan”で開発した製品であるという。
新製品の詳細については,リマージュジャパン(株)マーケティングマネージャの福西彰人氏が,「新製品仕様と体系」と題して説明。福西氏は,5400Nおよび3400は,医療,教育,出版,データの長期保存など,さまざまな分野や用途に対応できるとアピールした。
同社メディカルセールスマネジャー・上級医療情報技師の杉原弘恭氏は,「新製品がもたらす医療市場に与えるインパクト」と題して発表した。杉原氏は,同社の製品は,2009年までに220の医療機関で導入されているが,サイズや価格などの問題で,中規模以上の病院での導入がほとんどだったと説明。小規模病院や診療所へ製品を展開していくためには,ダウンサイジングが必須だと述べ,省スペースで設置できるコンパクトな5400Nと3400のメリットを強調した。また杉原氏は,高解像度の画像,安定した印刷品質,鮮明さを誇る印刷技術のEverest400により,高品質のラベルを印刷したディスクを提供できることは,患者サービスの面でもメリットだと述べた。このほか,CD,DVD,Blu-rayの3種類のディスクを同時に搭載できるため,CDとDVDは患者紹介用のディスクとして,Blu-rayはアーカイブ用途として,といった使い分けもできると説明した。
同社セールス&サービス ダイレクターの和田健一郎氏は,「新製品がもたらす市場へのインパクト―IT/メディア市場へのインパクト」と題して発表。和田氏は,(1) 書き込まれたデータを無駄な電力や追加のコストを発生させることなく安定的に保持できること,(2) 数十年後でもデータ内容が一目でわかるように盤面のラベルの品質が維持されていること,(3) データ・盤面印刷情報ともに改竄できないこと,以上の条件を満たすディスクを“アーカイブ・グレード”として提案したいと述べた。そして,新製品2機種は,まさしくアーカイブ・グレートを実現できるものだと述べた。 |